食後のグルカゴンの反応は炭水化物の含有量により異なる。

食後のグルカゴンの反応は炭水化物の含有量により異なる。

食事中の炭水化物量が多い場合、インスリンの上昇が大きく、グルカゴンの上昇は小さい。

炭水化物が少なければ、グルカゴン上昇が大きい。グルカゴン上昇により、肝糖産生が上昇し、protein-induced insulin secretion による低血糖を防ぐ1)。

"The response of glucagon during a meal  varies with the amount of carbohydrates consumed.  The greater carbohydrate content, the greater rise of insulin and the smaller rise in glucagon levels; this bihormonal mixture favors the hepatic accumulation of ingested glucose.  If the meal is devoid of carbohydrate, however, a large rise in glucagon secretion occurs and, by enhancing hepatic glucose production, prevents hypoglycemia arising from protein induced insulin secretion.”
  
1) Unger RH, Orci L. Glucagon and the A cell: physiology and pathophysiology (first two parts). N Engl J Med. 1981 Jun 18;304(25):1518-24.

糖尿病では炭水化物摂取時にグルカゴンは増加

インクレチン関連薬発売とともにグルカゴンの働きも注目されている。
講演会で知りましたが、糖尿病でグルカゴンが抑制されていないことが示されたのは1970年のことでした。
 
グルカゴン分泌
正常者では、炭水化物摂取で抑制、タンパク質摂取で増加する。
 
1型糖尿病、2型糖尿病では炭水化物摂取時に、グルカゴンは抑制されない。
タンパク質摂取でグルカゴンは増加する。
 
正常者では、グルコース注入によって高血糖を誘導した際には、タンパク質摂取でグルカゴンは増加しない。
 
グルカゴンの過分泌は、肝臓でのブドウ糖産生(hepatic glucose production) や、脂肪組織で遊離脂肪酸を増加させ、糖尿病におけるインスリン欠乏状態を悪化させる。
 
Müller WA, Faloona GR, Aguilar-Parada E, Unger RH. Abnormal Alpha-Cell Function in Diabetes — Response to Carbohydrate and Protein Ingestion N Engl J Med. 1970 Jul 16;283(3):109-15.

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJM197007162830301

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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