PKD1の基礎的なまとめ

<インスリン分泌とPKD1(Cell 2009)>
MAPKp38δを欠失させたマウスではインスリン分泌が増強されていた
カルシウム流入以降のインスリン開口放出 exocytosis が亢進していることが示された。
 
MAPKp38δで、phenylalanine324 をserine に置換した(F324S) constitutive active form を作成し、kinase assay を行ったところ、PKD1 が最も頻回に検出されてきた。
 
アセチルコリンアナログ、carbacolは、PKD1をactivate する。
MAPKp38δは、carbacol によるインスリン分泌を阻害している。1)
INS-1細胞で、RNAiによりPKD1 knock down を行うと、カルバコール刺激によるインスリン分泌がブロックされる。
 
PKD1は、PKC、DAGにより、リン酸化される。2)

まとめ
MAPKp38δは、PKD1を抑制している。
MAPKp38δを欠失させたマウスでは、PKD1への抑制が解除され、インスリン分泌が増強する。
アセチルコリンによるインスリン分泌増強は、PKD1を介している。
(2013_0618追記)
 
1. Regulation of PKD by the MAPK p38δ in Insulin Secretion and Glucose Homeostasis Cell 136, 235–248, January 23, 2009
http://www.cell.com/retrieve/pii/S0092867408014931
 
2. PKD at the crossroads of DAG and PKC signaling Trends in Pharmacological Sciences, Volume 27, Issue 6, 317-323, 1 June 2006
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165614706001040
 
The DAG–PKC–PKD signaling network
http://ars.els-cdn.com/content/image/1-s2.0-S0165614706001040-gr2.jpg

Major PKD signaling pathways and the cellular responses attributed to them.


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GPR40は、Gαq/11、DAG、PDK1を介してグルコース応答性インスリン分泌の第2相を増強する。

GPR40下流のシグナリングをGPR40欠損マウスでの検討した論文です。(Diabetologia 10月号)
長鎖脂肪酸(オレイン酸)→ GPR40 →Gαq/11、DAG、PDK1→F-actin depolimerization→グルコース応答性インスリン分泌第2相の増強となる。2月のLancet の記事で、GPR40の下流はPKCとなっていたが、PKD1が重要な役割をはたしている。

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GPR40作動薬、TAK-875の日本人第2相試験の結果

GPR40作動薬、TAK-875の日本人第2相試験の結果は、Diabetes Care のonline first に掲載されています。
グリメピリド1mgと同等にA1Cを低下させ低血糖が少ない。第2相試験中で、今後、不都合なoff-target effect が示されなければ、かなり有望な糖尿病薬です。

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GPR40作動薬のインスリン分泌機構(PLC-DAG, IP3- PKCを介する)

GPR40受容体作動薬は、第2相試験で、グリメピリド2-4㎎と同等の血糖降下作用を示し(HbA1C -0.9%)、低血糖は少ない。非常に期待される薬だと思います。
GPR40受容体は、アセルチコリン受容体と同様にヘテロ三量体GタンパクGqとカップルし、Phospholipase Cの活性化を介してインスリン分泌に働く。

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GPR40作動薬 TAK-875 は、グリメピリドと比べ同等のHbA1C低下を示し、低血糖は少ない。(Phase 2 study)

Free fatty acid receptor 1 (FFAR1) は、G-protein-coupled receptor 40 (GPR40) としても知られている。
GPR40作動薬、TAK-875は、phase 2 study で、ベースラインHbA1C8.4%から約1%低下させ、グリメピリド (2-4 mg) と同等であった。低血糖はプラセボと同程度、グリメピリドより少ない。

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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