ONTARGET ― テルミサルタンとRamiprilはハイリスク患者において同等の心血管死、イベント抑制

2008 年の論文ですが、テルミサルタン(ARB)とRamiprilACE阻害薬)との併用はbenefit がなく副作用を増やすと書いてあり、強く印象に残っています。

テルミサルタン、Ramipril、両者併用 に8500人ずつ割り当てられていて、規模が大きい点でも良いトライアルだと思う。

ARBACE阻害薬に対する相対評価も良く書かれています。

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原発性卵巣機能不全と動脈硬化、骨粗しょう症

原発性卵巣機能不全は漠然とした理解しかなかったので勉強してみました。

エストロゲン不足から骨粗鬆症や動脈硬化を起こしやすく、 Women’s health care に重要な疾患である事がわかりました。

 

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糖尿病性網膜症に血糖の閾値はない。

眼底カメラの発達で、網膜症の診断技術が上がり、糖尿病診断手前の人にも網膜所見があることが明らかになっているようです。2008年Lancetの論文では、「大血管症は血糖の閾値がないとされており、網膜症についても同様である。」と指摘されていました。

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尿酸と心血管リスク

尿酸値が心血管イベントの独立した危険因子であるかは議論のあるところで、NEJMreview を興味深く読みました。

 

「心血管リスクを減らすために、症状のない高尿酸血症に対しアロプリノールで治療することをサポートするものではない」と最初と最後で協調しつつ、尿酸が高血圧を起こすメカニズムなどを詳しく説明してありました。

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FIELD study

ACCORD lipid trial を読むにあたり、フィブラートのFIELD study も読み直してみました。フィブラートが、HDLを上昇させること、心血管イベントを抑制することを確認しました。

 

FIELD study

T-chol 116-250 mg/dlTG 87 - 443 mg/dl2型糖尿病患者(9795人) にプラセボかフェノフブラート200mg投与で5年 間観察。プライマリーエンドポイントは、最初の非致死性心筋梗塞か冠動脈疾患死、セカンダリーアウトカムは心血管イベント。

フェノフブラートでは、非致死性心筋梗塞を24%減 少させる。冠動脈疾患死は有意差ないが上昇。心血管イベントは11%減 少、coronary revascularization 21%減 少させた。尿アルブミン減少、網膜症に対する光凝固術施行の減少。

冠動脈疾患イベントに ついては、既往のない人にはイベント抑制が示されたが、既往のある人には抑制効果なし。

プラセボで17%、フェノフブラート8%に脂質低下薬が追加され90%以上がスタチン。

プラセボで1人、 フェノフブラートで3rhabdomyolisis 発 症。いずれもスタチンは入っていない人。

Discussion では、

1)プラ セボにより多くスタチンが入ったことが死亡率を修飾している。

2)フィ ブラートはスタチンより、LDL低下率は低いが、スタチンよりもHDLを上げTGを下げる。

3)冠動脈疾患の既往がある人や、65歳 以上ではフィブラートのtreatment benefit はない。 などが述べられていまし た。


感想

フィブ ラー トは、スタチンがなくても、rhabdomyolisis をおこすので、やはり併用はかな り慎重 となる。

アルコールも飲まないのにfasting TGが高くHDLコレステロールが低い人にLDLの管理のためスタチンを投与すると、LDL70-80に下がるものの、TGが高いまま、HDLは下がり動脈硬化予防になっていると思えずフィブラートへ変更。HDLが 上がり、TGが下がりLDL120くらい と なることを経験しました。LDLを強力に下げるのと同様にHDLを 高くすることも重要だと思う。

若い人で冠動脈疾患の 既往がなければフィブラートが適応となるエビデンスを確認し安 心しました。フィブラートが入ると、スタチンのpleiotropic effect が受けられ ないわけですが、それがどの程度のものなのか、さらに明らかになればいいと思う。

1. Effects of long-term fenofibrate therapy on cardiovascular events in 9795 people with type 2 diabetes mellitus (the FIELD study): randomised controlled trial Lancet 2005; 366: 1849–61


2. Effects of Fenofibrate Treatment on Cardiovascular Disease Risk in 9,795 Individuals With Type 2 Diabetes and Various Components of the Metabolic Syndrome: The Fenofibrate Intervention and Event Lowering in Diabetes (FIELD) study   Diabetes Care March 2009 32:493-498;


 

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プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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