カーボカウンティングまとめ(2)

DITNの記事と、リスプロの発売10周年記念講演会で カーボカウントについての講演を聞き、remind されたのでまとめです。
カーボカウントには、3段階のレベルがあり、レベル3、advanced carbohydrate countingは、1型糖尿病患者が炭水化物量に応じて、速効型インスリンを調整する方法である。DCCTで、強化療法群に、カーボカウントが導入されていた1, 4, 5)。DCCTの時は速効型インスリンを用いている。
 
DAFNE (the dose adjustment for normal eating) は、イギリスで行われている1型糖尿病で用いられるカーボカウンティングで、超速効型インスリンが主流である。
 
速効型インスリン注射の一回量が増えると、作用時間も長くなる傾向があるが、超速効型インスリンでは量が増えても作用時間が一定である。
速効型インスリンでカーボカウンティングを導入すると、超速効型インスリンを用いる場合に比べ、注射後の低血糖が高くなるかもしれない。
 
ADAのrecommendation 
V. Diabetes Care, F. Medical nutrition therapy
●Monitoring carbohydrate, whether by carbohydrate counting, choices, or experience-based estimation, remains a key strategy in achieving glycemic control. (A)
"カーボカウンティング法、あるいは経験による概算を用いても、炭水化物のモニターは血糖コントロールに重要である。" としている。
 
1. Using carbohydrate counting in diabetes clinical practice J Am Diet Assoc. 1998 Aug;98(8):897-905.

2. Training in flexible, intensive insulin management to enable dietary freedom in people with type 1 diabetes: dose adjustment for normal eating (DAFNE) randomised controlled trial

3. 糖尿病の食事療法 『DITN』:2011年9月 402号
 
4. The Effect of Intensive Treatment of Diabetes on the Development and Progression of Long-Term Complications in Insulin-Dependent Diabetes Mellitus N Engl J Med 1993; 329:977-986 September 30, 1993

5. Nutrition interventions for intensive therapy in the Diabetes Control and Complications Trial. The DCCT Research Group. J Am Diet Assoc. 1993 Jul;93(7):768-72.

 

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シタグリプチンとインスリンの併用

9月16日、インスリンとシタグリプチンの併用が認可された。
インスリンとの併用第3相試験では、混合型、中間型また時効型インスリンのいずれか単独、1日インスリン使用量は8-40単位で行われていた。シタグリプチン上乗せ16週後のA1Cは -0.57%、プラセボ+0.28%。
低血糖の頻度は11.7%(16/137例)と高い。
 
インスリンにDPPIV阻害薬を上乗せした場合の効果は、C-peptide がどれくらい残っているかで効果が異なると思う。かなり低血糖に注意して、インスリンおよび併用薬を調整するか、低容量でDPPIV阻害薬を追加するなどの考慮が必要と思われます。
 

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吸入インスリンが、アルツハイマー病、mild cognitive impairment (MCI) を改善する。

デバイスをつかったノボリンRの吸入が、アルツハイマー病、軽度認知障害(mild cognitive impairment (MCI))を改善したという報告です。脳内のインスリンシグナルの低下が、アルツハイマー病の原因とも考えられていて、加齢や糖尿病によりアルツハイマー病が起こりやすいことはすでに方向されています。しかし、血糖値も変えていないし、今回の結果は、追試がないと信じがたい気もします。

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1型糖尿病とGLP-1

1型糖尿病で、GLP-1持続注入はグルカゴン抑制と胃排出率 (gastric empting rate) 低下により、食事負荷後ピークの血糖値を45%低下させた。

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小児発症糖尿病 (child-onset diabetes) の病理学的所見

Juvenile Diabetes Research Foundation (JDRF) が、死後に献体された、小児発症糖尿病 (child-onset diabetes) 20例の、膵臓所見を解析しています。

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プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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