スルフォニルウレアの死亡率

メタアナリシスの結果、グリメピリドとグリクラジドはグリベンクラミドに比べ死亡率が低い。
 
心筋にはSUR2Aが、血管平滑筋にはSUR2Bが発現している。
 
グリメピリドとグリベンクラミドは、ともにSUR1およびSUR2に結合する。
Ischemic preconditioning には心保護作用があり、グリベンクラミドはこれを阻害するが、グリメピリドは阻害しない。2, 3)
 
グリクラジドはSUR1にのみ結合する。
 
グリベンクラミドはSUR1 に対するaffinity が最も高く、スルフォニルウレアの中で、低血糖のリスクが最も高いことが報告されている。4) 低血糖はQT延長の原因となり、心筋虚血を起こす。その結果、心室性不整脈、心筋梗塞、突然死が起こる。1)
 
スルフォニルウレアの選択肢が幾つかある中で、グリベンクラミドを処方するのは”inappropriate" であるというコメントが掲載されています。
 
グリベンクラミドに対する死亡リスク1)
グリクラジド 0·65 (95% credible interval 0·53–0·79)
グリメピリド 0·83 (0·68–1·00)
トルブタミド 1·13 (0·90–1·42) 
 
グリベンクラミドに対する心血管関連死リスク1)
グリクラジド 0·60 (0·45–0·84) 
グリメピリド 0·79 (0·57–1·11)
トルブタミド 1·11 (0·79–1·55) 
 
1. Simpson SH et al. Mortality risk among sulfonylureas: a systematic review and network meta-analysis.
Lancet Diabetes Endocrinol. 2015 Jan;3(1):43-51. 

2. Pantalone KM. Does mortality risk vary among sulfonylureas? Lancet Diabetes Endocrinol. 2015 Jan;3(1):6-7. 

3. Klepzig H et al. Sulfonylureas and ischaemic preconditioning; a double-blind, placebo-controlled evaluation of glimepiride and glibenclamide. Eur Heart J. 1999 Mar;20(6):439-46.

4. Gangji AS et al. A systematic review and meta-analysis of hypoglycemia and cardiovascular events: a comparison of glyburide with other secretagogues and with insulin. Diabetes Care. 2007 Feb;30(2):389-94.

 
 

Abott 社のFreeStyle Libre (リブレ)

Abott 社のFreeStyle Libre (リブレ)は、2014年に8月にヨーロッパですでに発売、日本でも治験中で、認可されることを期待しています。1型糖尿病に非常に有用な wearable device のさきがけであると思います。
 
Free Style Libre (リブレ)の特徴
 
血糖センサーは14日間まで留置できる。
 
測定方法は従来のCGM と異なり、指から採血して機器のキャリブレーションを行う必要が無い。
 
センサーに本体をかざし、Bluetooth 経由で、現在の血糖値から8時間前までの血糖値を読み込みことができる。
 
矢印で血糖値が上昇方向か下降方向か分かる。
 
留置にほとんど痛みを伴わない。
 
 使用方法(英語です。)


技術系はこちら(英語)
グルコースが、glucose oxidase に結合した反応を電流に変換している。工場からの出荷時に、電流と血糖値のキャリブレーションをおこなっており、使用中14日間キャリブレーションが不要であることが確かめられている。
 







プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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