グルタミン酸受容体拮抗薬は糖負荷試験の血糖値を改善する。

N-methyl-D-aspartate receptor (NMDAR)は、四量体で3つの異なるサブユニット (GluN1、GluN2、GluN3) からなる。GluN1はglycine、 GluN2はグルタミン酸の受容体で、GluN1をかならず含む。
GluN1ノックアウトマウスはインスリン分泌が亢進している。
 
NMDAR活性化は、KATP channel を活性化し、カルシウムチャネルを閉じるため、インスリン分泌を抑制する。
一方、NMDAR 拮抗薬は、細胞内カルシウムのoscillation を増強し、インスリン分泌を促進する。
 
NMDAR拮抗薬、dextromethrophan (DXM) は、dextrophan (DXO) に代謝される。
DXOは、ヒトおよびマウス膵島で、基礎インスリンを増やさずにグルコース刺激インスリン分泌 (GSIS) を増加させ、exendin-4によるGSIS を増強した。
 
DXM の長期経口投与はdb/db マウスの膵島インスリン含量、islet cell mass、血糖値を改善した。
small clinical trial で、DXMを4日間服用後の糖負荷試験では、負荷後の血糖値が低下する。
 
(Dextromethorphan hydrobromide hydrate は、鎮咳薬(商品名メジコン)として現在使われています。)
 
1. Wollheim CB, Maechler P. Beta cell glutamate receptor antagonists: novel oral antidiabetic drugs? Nat Med. 2015 Apr 7;21(4):310-1. doi: 10.1038/nm.3835.

2. Marquard J et al. Characterization of pancreatic NMDA receptors as possible drug targets for diabetes treatment. Nat Med. 2015 Apr;21(4):363-72. doi: 10.1038/nm.3822. Epub 2015 Mar 16.

 
 

グレリンはGL-1分泌のプライミング効果を示す。

グレリンは食事の前(空腹時)に血中濃度が増加している。
 
マウスで、糖負荷試験の15分前に、グレリンを腹腔内投与すると、グルコース刺激GLP-1分泌が増強する。
 
グレリン受容体拮抗薬 GHRP6投与は、OGTTのインスリン値とGLP-1値を低下させる。
グレリンは、L細胞でGLP−1分泌のプライミング効果を示す。
 
ヒトとマウスL細胞株には、グレリン受容体が発現している。
グレリンは、Mitogen-Activated protein kinase (MAPK)を介し、L細胞に直接作用する。
 
1. DeMarco VG, Sowers JR. Ghrelin: a new incretin enhancer therapy?  Diabetes. 2015 May;64(5):1500-2. doi: 10.2337/db14-1871.
2. Gagnon J et al. Ghrelin is a Novel Regulator of Glucagon-like Peptide-1 Secretion Diabetes May 2015 vol. 64 no. 5 1513-1521 

続きを読む

アボガドはLDLコレステロール、LDL particle 数、small dense LDL コレステロールを減少させる。

アボガド1日1個を含んだ moderate-fat diet は同脂肪量のオレイン酸を含んだ食事に比べ、LDLコレステロール、LDL particle 数、small dense LDL コレステロールを減少させた。
 
アボガドに含まれる不飽和脂肪酸、植物ステロール(phytosterol)、線維(fiber) の効果と考えられる。
 
飽和脂肪酸の低い食事で大豆タンパク、アーモンドが、マイルドにLDLコレステロールを上昇させるが、small dense LDLを低下させるという報告もある。
 
Wang L et al. Effect of a moderate fat diet with and without avocados on lipoprotein particle number, size and subclasses in overweight and obese adults: a randomized, controlled trial.  J Am Heart Assoc. 2015 Jan 7;4(1):e001355. doi: 10.1161/JAHA.114.001355.

 

プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
102位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
自然科学
13位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム