食後のグルカゴンの反応は炭水化物の含有量により異なる。

食後のグルカゴンの反応は炭水化物の含有量により異なる。

食事中の炭水化物量が多い場合、インスリンの上昇が大きく、グルカゴンの上昇は小さい。

炭水化物が少なければ、グルカゴン上昇が大きい。グルカゴン上昇により、肝糖産生が上昇し、protein-induced insulin secretion による低血糖を防ぐ1)。

"The response of glucagon during a meal  varies with the amount of carbohydrates consumed.  The greater carbohydrate content, the greater rise of insulin and the smaller rise in glucagon levels; this bihormonal mixture favors the hepatic accumulation of ingested glucose.  If the meal is devoid of carbohydrate, however, a large rise in glucagon secretion occurs and, by enhancing hepatic glucose production, prevents hypoglycemia arising from protein induced insulin secretion.”
  
1) Unger RH, Orci L. Glucagon and the A cell: physiology and pathophysiology (first two parts). N Engl J Med. 1981 Jun 18;304(25):1518-24.

ViaCyte 社の治験 2017年

アメリカとカナダでは幹細胞から誘導したβ細胞をカプセルに入れ皮下に移植する治験が開始となっている。

ViaCyte 社の第一世代の移植システム(VC-01 あるいはPEC-Encap)による治験では、何らかの免疫細胞によりデバイス周囲の血管新生が不十分とり、デバイスの改良のため2014年より開始されていた治験は約24ヶ月で終了となった。1)

2017年8月1日、ViaCyte 社は第二世代の移植システム(VC-02あるいはPEC-Direct)を用いた治験第一例の移植を公表した。

PEC-Directでは、カプセルの中まで毛細血管が入り込める構造になっている。このため血管からインスリン産生細胞へ酸素や栄養素の供給が可能となる。

ViaCyte 社は、治療開始6ヶ月から12カ月後の安全性と有効性を報告する予定としており、2018年の前半に結果が明らかとなる。
有効性の評価 Efficacy measurement は、血中C-peptide値、インスリン必要量、低血糖の頻度による。

無自覚低血糖のある1型糖尿病患者では、生命をおびやかす低血糖のリスクにさらされている。
この治験は、無自覚低血糖や血糖値の不安定性、重症低血糖の既往のある患者が対象となる。

1) Biotech Startups’ Cell-Based Diabetes Attack (WSJの記事)

わかりやすい図があります。

2) ViaCyte treats first patients in PEC-Direct stem cell trial for type 1 diabetes

3) ViaCyte Announces First Patients Implanted with PEC-Direct Islet Cell Replacement Therapy in International Clinical Trial

4) Vacate Announces First Patients Implanted with PEC-Direct Islet Cell Replacement Therapy in International Clinical Trial (Viacyte社のホームページ)

プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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