FIELD study

ACCORD lipid trial を読むにあたり、フィブラートのFIELD study も読み直してみました。フィブラートが、HDLを上昇させること、心血管イベントを抑制することを確認しました。

 

FIELD study

T-chol 116-250 mg/dlTG 87 - 443 mg/dl2型糖尿病患者(9795人) にプラセボかフェノフブラート200mg投与で5年 間観察。プライマリーエンドポイントは、最初の非致死性心筋梗塞か冠動脈疾患死、セカンダリーアウトカムは心血管イベント。

フェノフブラートでは、非致死性心筋梗塞を24%減 少させる。冠動脈疾患死は有意差ないが上昇。心血管イベントは11%減 少、coronary revascularization 21%減 少させた。尿アルブミン減少、網膜症に対する光凝固術施行の減少。

冠動脈疾患イベントに ついては、既往のない人にはイベント抑制が示されたが、既往のある人には抑制効果なし。

プラセボで17%、フェノフブラート8%に脂質低下薬が追加され90%以上がスタチン。

プラセボで1人、 フェノフブラートで3rhabdomyolisis 発 症。いずれもスタチンは入っていない人。

Discussion では、

1)プラ セボにより多くスタチンが入ったことが死亡率を修飾している。

2)フィ ブラートはスタチンより、LDL低下率は低いが、スタチンよりもHDLを上げTGを下げる。

3)冠動脈疾患の既往がある人や、65歳 以上ではフィブラートのtreatment benefit はない。 などが述べられていまし た。


感想

フィブ ラー トは、スタチンがなくても、rhabdomyolisis をおこすので、やはり併用はかな り慎重 となる。

アルコールも飲まないのにfasting TGが高くHDLコレステロールが低い人にLDLの管理のためスタチンを投与すると、LDL70-80に下がるものの、TGが高いまま、HDLは下がり動脈硬化予防になっていると思えずフィブラートへ変更。HDLが 上がり、TGが下がりLDL120くらい と なることを経験しました。LDLを強力に下げるのと同様にHDLを 高くすることも重要だと思う。

若い人で冠動脈疾患の 既往がなければフィブラートが適応となるエビデンスを確認し安 心しました。フィブラートが入ると、スタチンのpleiotropic effect が受けられ ないわけですが、それがどの程度のものなのか、さらに明らかになればいいと思う。

1. Effects of long-term fenofibrate therapy on cardiovascular events in 9795 people with type 2 diabetes mellitus (the FIELD study): randomised controlled trial Lancet 2005; 366: 1849–61


2. Effects of Fenofibrate Treatment on Cardiovascular Disease Risk in 9,795 Individuals With Type 2 Diabetes and Various Components of the Metabolic Syndrome: The Fenofibrate Intervention and Event Lowering in Diabetes (FIELD) study   Diabetes Care March 2009 32:493-498;


 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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