アスピリンとクロピドグレル(PRoFESS study)、禅の公安、脳卒中ガイドライン2009

PRoFESS study は、アスピリン+徐放ジピリダモール(DP) のクロピドグレルに対する非劣性を示すために行われ、脳梗塞の再発は同等であるが統計上は非劣性を示せないという結果。頭蓋内出血は、アスピリン+DPの方が多い(HR1.4)。

 

エディトリアルの読むと、はっきりしない結果となったのは色々理由があり、アスピリン、クロピドグレル、DPの相関関係が勉強できました。

エディトリアルのまとめ

これまでの試験の結果、アスピリンより、アスピリン+DPの方が、脳梗塞再発予防に優れていることは示されており、アスピリンとクロピドグレルははっきりした差が示されていなかった。

 

相対的な比較から、PRoFESSではアスピリン+DPがクロピドグレルより良いという前提でデザインされて、脳梗塞再発同等でも非劣性とできない原因となった。

 

アスピリン+DPがこれまでより少し悪い結果で、クロピドグレルがこれまでより少しいい結果を示したため、両者で差がつかなかった。結局、アスピリンが最終的な勝者とも考えられる。

徐放ジピリダモールは、12回服用が必要で、頭痛が起こりやすい。

 

アスピリン、アスピリン+DP、クロピドグレルの三者の関係についての回答を、ディトリアルのauthor は「禅の公安」にたとえていました。

最後に俳句まで作られています。

“For stroke prevention, / use an antiplatelet drug. / Treat hypertension.”

 

感想

徐放ジピリダモールは日本では認可されていない。

日本での選択肢はアスピリン、クロピドグレルに加えて、シロスタゾールがグレードAとなっています。(脳卒中ガイドライン2009

症例によりどういう風に使い分けるのか、内科学会講演会で勉強してこようと思います。

 

エディトリアルのauthor はかなりの日本通。私は禅の公安を初めて聞きました。俳句も、季語はないしスローガンみたいですが、俳句がNEJMにでただけでうれしいものです。

1. Aspirin and Extended-Release Dipyridamole versus Clopidogrel for Recurrent Stroke N Engl J Med 2008;359:1238-51.


2. Stroke Prevention ― Insights from Incoherence David M. Kent, M.D., and David E. Thaler, M.D., Ph.D. N Engl J Med 2008;359: 1287-1289

N Engl J Med 2008;359: 1287-1289

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糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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