エベロリムスステントとパクリタキセルステントの比較(SPIRIT IV trial)

NEJM56日号のSPIRIT IV trialは、エベロリムス溶出ステントと、パクリタキセル溶出ステントの比較試験。一年のtarget lesion failure で比較。エベロリムス溶出ステントが優れていたが、糖尿病では差がなかったという結果。

 

Editorial に両者の電顕写真が出ていて、エベロリムス溶出ステントはbiocompatible fluoropolymer が使われより薄くコーティングされている。

 

糖尿病ではrapamycin analogue-eluting stent (シロリムス溶出ステント、エベロリムス溶出ステント) が、パクリタキセル溶出ステントと同等か、より優れるという報告があったが今回は差がつかず。Editorial の考察では、restenosis のメカニズムや、antiproliferative agent への反応が糖尿病では異なる可能性を指摘。

 

ステント植え込み後の冠動脈造影検査はかえってステント閉塞を招く可能性があるということでおこなわれていなかった。

 

Prasgrelが、クロピドグレルより優れた抗血小板療法薬として紹介されていた。Prasgrel は第一三共、イーライリリー社が開発、2009710日にFDAが認可していた。

 

感想

エディトリアルでは、PCIをおこなう2030%に糖尿病があることが指摘されていた。糖尿病があるとエベロリムス溶出ステントの有用性が示せず、ステント治療でも難しい面がある。糖尿病では動脈硬化予防のためリスクファクター管理を積極的に行うか、それだと医療費もかかるので、糖尿病発症しないように小さいころからの食育の必要性を感じたのでした。

 

Everolimus-eluting versus paclitaxel-eluting stents in coronary artery disease. N Engl J Med. 2010 May 6;362(18):1663-74.


Second-generation drug-eluting coronary stents. N Engl J Med. 2010 May 6;362(18):1728-30.


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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