フィブラートは冠動脈疾患には有効

高中性脂肪血症は心血管イベントのリスクである事は、Lancet 58日号のApoA5 SNPS 解析で示されている。Lancet on line first の記事で、フィブラートのメタ解析が載っていて

18トライアル、45000人の解析結果で、フィブラート治療は、

 

major cardiovascular events10%、冠動脈イベントで13%のリスク減少を認めた。

脳卒中、心不全、全死亡、血管死亡、突然死の発症リスクを下げない。

尿アルブミンの進行14%低下、糖尿病性網膜症のリスク37%低下を認めた。

ACCORD ではstatin therapyroutineに入っていためbenefits が示せなかった

糖尿病での腎機能低下を遅らせるHard endpoint となる透析導入への影響は不明

 

感想

メタアナリシスなのでこれまで、FIELD study などで言われていたことのまとめとなっている。冠動脈疾患のみ予防、脳卒中、全死亡は抑制せずという結果です。

 

一方スタチンでは、心血管イベント、脳卒中抑制を示している。

糖尿病患者の脂質管理に関してADArecommendation も、LDLをスタチンで治療することを中性脂肪治療より優先させている。

Triglycerides levels < 150 mg/dl and HDL cholesterol > 40 mg/dl in med and > 50 mg/dl in women, are desirable. However, LDL cholesterol-targeted statin therapy remains the preferred strategy. (C)"

 

フィブラートは、中性脂肪が高くHDLが低い人にはある程度のbenefits があると思う。

スタチンの方が、エビデンスがあり、フィブラートとスタチンは併用できないので、フィブラートを処方する時は迷うことが多い。心血管リスクの低い若年者で、TGが常に高ければ適応となるかと思う。

 

Effects of fibrates on cardiovascular outcomes: a systematic review and meta-analysis. Lancet. 2010 May 10. [Epub ahead of print] 

MEGA study の記事(日経メディカル)

JUPITER の記事(日経メディカル)


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糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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