糖尿病診断基準の改定は7月1日から

糖尿病学会年次学術総会(岡山)に行ってきました。糖尿病診断基準改定の発表がありました。

 

HbA1c 6.1% を診断基準に盛り込むが、当面、臨床のHbA1cは、現在のJDS値を使う。JDSNGSP値の併記は行わない。ある時期が来たら(各学会の合意が得られたら)、一斉にNGSP値へ移行する。講演では、時期の目安は明言されず。

・平成2271日より診断基準の改訂

・英文学術誌への投稿、国際学会の発表は、H227月よりNGSP値へ移行する。

 

感想。

71日、1ヶ月後から診断基準変更と予想外に早かった。

 

現行のJDS値が使われ、HbA1c 6.1%単独では糖尿病の診断とならないので、あまり混乱はないと思う。HbA1c 6.1%の人にOGTTを勧めやすくなっている。ファジーなまま進むより、早く診断をつけてライフスタイル介入始める方がいいと思う。NGSP値への切り替えの時には、糖尿病患者さんへの説明が必要なので、今から徐々に準備しないといけない。

 

ADAの診断基準では、A1c ( NGSP) 6.5% 単独で糖尿病の診断となる。日本の診断基準は、HbA1c値はADAと揃えるが(A1c (NGSP) 6.5%HbA1cJDS6.1%)、血糖の値が従来の基準を満たさないと糖尿病としない点で、ADAの診断基準と一線を画した。(このことは清野裕先生の講演でも強調されていた。)

 

各学会の合意が得られたら、臨床でもNGSP値へ以降するが、国際的な発表はNGSP値への切り替えを71日より始めるので、糖尿病学会は先がけて国際化に進んで行くというメッセージを感じた。

 

この学会で診断基準の発表があるのはわかっていたがどの講演なのかアナウンスされていなかった。朝10時の総会直後、「ここでプログラムにはありませんが、」と、診断基準の発表が始まった。改定日や、NGSP値を当面は使わないことなどはじめて聞くことが多かった。直接聞くことができ、早く行った甲斐があった。

 

聞きたいことも聞けたし、2時間の昼休みがあり、後楽園へ。広々とした名園でした。

日本の糖尿病診断基準の変更案について

医師ブログ20100527

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ジャンル : 学問・文化・芸術

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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