グリベンクラミドと低血糖、死亡率

グリベンクラミドと低血糖

グリベンクラミドは血糖値が低くてもイ ンスリン分泌を刺激して、低血糖発作を起こしやすく、次の世代のSU薬に切り替わっている。ADA/EASD のコンセンサスステートメント 1) でもグリベンクラミドは、SU剤の推奨から外れてきている。
「クロールプロパミドとグリベンクラミドは他の第2世代のSU剤よりも非常に低血糖のリスクが高いので、他の第二世代のSU薬が望ましい」という記述。

"Chlorpropamide and glibenclamide (known as glyburide in the U.S. and Canada), are associated with a substantially greater risk of hypoglycemia than other second-generation sulfonylureas (gliclazide, glimepiride, glipizide, and their extended formulations), which are preferable (Table 1)"

コンセンサスステートメントのレファレンスを引いてみると、
1966-2005年に行われた21 studyのメタアナリシスの結果、グリベンクラミドは、少なくとも1回の低血糖を起こすリスクが他のSU剤よりも、83%多くなる。心血管イベント、死亡、体重増加のリスクについては、グリベンクラミドは他のSU薬と同じ2)。

低血糖が多くなる原因として、Introduction では、
① 他の SU剤に比べ半減期が長い。
②SU受容体に対してhigh affinityである。
③ 腎排泄のactive metabolite が蓄積する。
ことをあげている。

グリベンクラミドと心血管死

SU剤が心血管病の死亡率をあげるということは、UKPDS、ACCORD では証明されていない1)

2)では、グリベンクラミドは、心血管イベント、死亡について他のSU剤と同等という報告となっている。一方、Diabetes Care 6月号では、18年以上のSU剤単独療法でグリベンクラミドとグリメピリドを比較。overall mortality では差はないが、冠動脈疾患の記載のある患者のoverall mortality では、グリベンクラミドのハザード比が、グリメピリドに比べ1.36と上昇していたことが示されている3)。(3は本文にアクセスできず、 abstract を読んだのみ)
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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