吸入インスリン Technosphere

ファイザー社の吸入インスリン Exuberaは呼吸機能への影響があり、発売中止になった事は知っていたが、新規の吸入インスリンTechnosphereが治験に入っていた。今週号のLancetでは、毎食前吸入インスリン+グラルギンと30Mix 1日2回注射との比較でTechnosphereのefficacyとtolerabilityが示された。
 

肺胞上皮にインスリンがExuberaにくらべ残存しにくい
Exuberaは肺胞上 皮に12h後、 8-9%残存、Technosphereは30分後、0.3%残存
吸入インスリン15単位 は速効型インスリン 3-8単位に相当、今回のスタディでは、食前吸入インスリンの1回最大量は90単位とする。
最終的な使用量  Technosphere198単位、30Mix88単位
 
A1c 7% 到達率は同等。
Technosphere +グラルギンは、30Mixに比べ、体重増加 (0.9 kg vs.2.5 kg) と低血糖が少ない。
空腹時、食事負荷1時間血糖値はTechnosphere +グラルギンの方が低い。Technosphereはearly phase insulin release に近いとされている。
Technosphere は咳など気道の副作用で中止が多かったが、上気道感染、発がんは両者で同等。

感想
肺胞上皮への影響が少 ないインスリンが開発されてきているのは喜ばしい事
使用するインスリンも多く高価な治療となるが、今後、その点 も改良されるかもしれない。
進歩しているのは喜ばしい事。
掲載された Lancet のeditorialには、Michelle Obama のLet's move campaignを取り上げていて、子供の肥満を予防するキャンペーンで、栄養や運動の重要性を広めるもの。
糖尿病にかかわる health professionalが、糖尿病予防のため、結束していくことが必要として刺激を受けた。
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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