選択的Sodium-Glucose Transporter 2 (SGLT2) 阻害薬、dapagliflozinの第3相試験

尿糖排泄促進薬でマウスなどにつかっていたフロリジン (Floridine) は、SGLT1、SGLT2 の両方を阻害する。SGLT1は、小腸に発現しており、フロリジンは、消化器症状の副作用のため臨床応用されず。

SGLT2は、近位尿細管に発現、健常人では日180 g のブドウ糖が濾過されるがほとんどがSGLT2を介して再吸収される。今回のdapagliflozinはSGLT2を選択的に阻害。
 
結果
最大量10 mg/日では、A1C低下 0.84%、プラセボ0.3%低下と、A1C改善についてはマイルドな効果 (mild improvement)。

Dapagliflozinに割り当てられた20%程度の人で、5%以上体重が低下した。Dapagliflozinでは、血圧も低下し、24週後の血圧130/80 mmHg 未満達成率は、Dapagliflozin 29.5-37.5%、プラセボ8.8%
体重減少の原因は、尿糖排泄によるものと推定されている。(ブドウ糖1gのは4kcal)。
浸透利尿となり、ヘマトクリットは、軽度上昇。

第1、2相試験と異なり dapagliflozinで、
genital infectionが若干増加するが、尿路感染は増加せず。
Metforminのadd-on drug として期待される。
 
感想
 A1C低下はマイルド、DPP-4、αGIと同等か、さらにマイルド。血圧、体重減少させたAdditive な効果が利点となるかもしれない。すでに第3相試験なので、発売も遠くないようです。
 
Effect of dapagliflozin in patients with type 2 diabetes who have inadequate glycaemic control with metformin: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 2010: 375; 2223 – 2233
 
Dapagliflozin, an SGLT2 inhibitor, for diabetes. Lancet 2010: 375; 2196 - 2198

Dapagliflozin と発がんリスク

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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