ACCORD Eye trial ―血糖コントロールとフェノフィ ブラートは網膜症進展を予防する。

ACCORD study 10251 人のうち、2856人がACCORD eye trialへ。
7枚の立体眼底写真を撮影し、網膜症をETDRS Severity Scale で評価した。


ETDRS severity scale は17段階よりなり、3段階以上の進行をcomposite outcome とした。厳格な血糖コントロールと、シンバスタチン、フェノフブラートを用いた脂質管理が網膜症の進展予防効果を示した。

血糖コントロールと網膜症
4年後の結果、強化療法群7.3%、標準療法群 10.4% オッズ比0.67
ADVANCE ではocular endpointで有意差がつかなかったが、ADVANCEの方が、サンプルサイズも小さい事が関係している。
ADVANCE trialintensive-therapy group 791人 standard-therapy group811人
ACCORD Eye trial intensive-therapy group 1429人  standard-therapy group 1427人

フェノフブラートと網膜症
1593人はACCORD lipid trial の参加者で、シンバスタチン40mgまで投与されているところに、フェノフブラート上乗せ。
フェノフブラート vs. プラセボ
HDLコレステロール40 mg/dl vs. 39 mg/dl 両群の有意差あり (p= 0.002)
(フェノフブラートでは、ベースライン38 mg/dlから40 mg/dlへ増加)
中性脂肪 120 mg/dl vs. 147 mg/dl
LDLコレステロールは78mg/dl で有意差なし
フェノフブラート 6.5%、プラセボ 10.4% オッズ比0.67
オッズ比 0.6

ACCORD BP trial 間での比較
1年後、血圧中央値
強化療法 117 mmHg vs. 標準療法 133 mmHg
UKPDS では血圧150と180の比較で網膜症予防効果を示したが今回は血圧の差が少ないため網膜症予防を示せず。

感想
FIELD study で、フェノフブラートが、光凝固術を遅らせたことは報告されていた。
今回のACCORD eye trialでは、脂質管理がかなり良好なレベルでの比較であり、フェノフブラート投与群のオッズ比0.6というのは、期待の持てる結果。中性脂肪低下作用以外の薬理作用の可能性がある。editorial でも中性脂肪低下と網膜症との関連は明らかでないとされていました。

ETDRS分類
Early Treatment Diabetic Research Study
立体眼底写真の撮影、読影専門家が判定(
糖尿病専門 医研修ガイドブック第4版より)

Effects of Medical Therapies on Retinopathy Progression in Type 2 Diabetes.

Reduction in Risk of Progression of Diabetic Retinopathy


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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