CGMとインスリンポンプの一体化 MiniMed Paradigm REAL-Time system

NEJM誌7月22日号に掲載された、持続血糖モニター (CGM)とインスリンポンプ併用スタディ(STAR3)を読んで、CGMとインスリンポンプが一体化した機器が既に発売されていた事を知りました。2台の機器をつける必要がなくなりCGM、インスリンポンプ療法を身近にできる画期的な進歩だと思います。


STAR3 study まとめ
1型糖尿病、485 人(大人329人、子供156人)、過去3年間にインスリンポンプ療法を行ったことがない患者を選び、インスリンポンプ療法と、頻回注射群に振り分け。
 
ポンプ療法では、MiniMed Paradigm REAL-Time system (Medtronic) を使用。
MiniMed Paradigm REAL-Time systemでは、CGMとインスリンポンプが一体化していて、皮下に刺した血糖センサーはワイアレスで血糖データを本体に送り、リアルタイムでみることができる。
頻回注射群では、持続血糖データを蓄積できるが、その場ではデータを見る事ができないタイプのCGMを使用。
 
1年後のA1Cの低下 大人ではポンプ療法0.8% 頻回注射0.2%、子供ではポンプ療法0.4% 頻回注射0.2% 低血糖は有意差なし体重増加は両群で認めず。
 
振り分け後の最初の5週間にインスリンポンプ使用者では、インスリンポンプとCGMセンサートレーニングのための来院や、オンライントレーニングが行われた。これが2008年の Juvenile Diabetic Research Foundation (JDRF)  スタディとの違いで、インスリンポンプグループで、A1CがJDRF スタディに比べ、より低下した理由のひとつ。
 
またJDRSでは、CGMはいろいろな機器が使われていて、ポンプとCGMの2台付ける場合もあり、小児ではCGMの扱いが難しかったこともある。
JDRSでの使用機器:DexCom Seven, MiniMed Paradigm Real-Time Insulin Pump and Continuous Glucose Monitoring System, FreeStyle Navigator
 
食事や、運動に応じたインスリン注入の調節は自分で考えないといけないが、リアルタイムの血糖値は非常に参考になる。
機器の進歩は、CGMやインスリンポンプの使い勝手を改善し、生理的なインスリン分泌の再現に役立っていく。メドトロニックスのホームページでは、従来のインスリンポンプが発売終了となり、MiniMed Paradigm REAL-Time systemが主流となっていくようでした。

Effectiveness of Sensor-Augmented Insulin-Pump Therapy in Type 1 Diabetes N Engl J Med 2010; 363:311-320


 

 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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