メトフォルミンとB12欠乏

eSDMのサイトで話題になった、メトフォルミンとB12欠乏の論文、BMJ online first のfree article ででています。
Metformin850 mgx3=2550 mg/day 投与、4.3年のフォローアップの結果、メトフォルミン投与でB12欠乏を認めた。葉酸はBMI、喫煙で補正するとプラセボと有意差なし・

プラセボに比べ、absolute risk
B12 欠乏 (<150 pmol/l) 7.2
B12 低下 (150 – 220 pmol/l)11.2
 
Biguanides は疎水基があり、膜のカーボンコアに影響する。陽イオン化されたBiguanidesは膜電位を変える。 カルシウム依存性膜輸送など2価陽イオンの膜機能に影響する
B12-intrisic factor (IF) complex とileumにあるレセプターへの結合は、カルシウム依存性で、血中のholotranscobalamin (holoTCII)の低下はカルシウムの補充より改善(reverse) することが示されている。2)
 
葉酸とB12はホモシスティンの分解に働く。B12が低下するとホモシスティンが蓄積。3)
BMJの論文ではB12が低下、欠乏するとプラセボに比べホモシステインが増加することが示された。
 
メトフォルミンは副作用があまりないと考えられていた。1) の論文では “There are few disadvantage to the use of metformin.” と書かれている。しかしメトフォルミンの長期投与では、B12のチェックが必要という内容です。
 
1. Long term treatment with metformin in patients with type 2 diabetes and risk of vitamin B-12 deficiency: randomized placebo controlled trial BMJ May 20, 2010 340:c2181

2. Increased intake of calcium reverses vitamin B12 malabsorption induced by metformin. Diabetes Care  2000; 23: 1227-1231


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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