機能的下垂体無月経

Athletesが、トレーニングや減量で無月経になる理由がうまく説明できないので、レビューを読んでみました。「ホルモンバランスが崩れる」というのは大体正解で、GnRHが低下、エストロゲン低下ということで説明されていた。

まとめ
機能的下垂体無月経は、ストレス、体重減少、運動により起こる。

脂肪細胞が減るとレプチン減少、グレリン、Neuropeptide Y (NPY), Corticotropin releasing hormone (CRH), βエンドルフィン増加
gonadtrpopin releasing hormone (GnRH)が低下する。

Hypothalamic -pituitary - adrenal axis が、活発化 (overactivity)
Hypothalamic
-pituitary - thyroid axis は、阻害 (disturbance)
TSHは低値から正常値 (Low -to-normal level of thyrotropin)
rT3増加 (Increased level of Reverse triiodothyronine)
T3 低下 (a low level of
triiodothyronine)
 
GnRHが低下するため、エストラジオール低下、FSH、LH 低値から正常下限
卵巣機能不全との鑑別はFSH測定

治療
体重を増やし、運動を減らす。
認知行動療法 cognitive behavioral therapy の有用性も示されたが症例数は少ない(n=16)。
骨密度低下に注意する。
エストロゲン、プロゲステロンの補充は骨密度を増加させない。
 
感想
・Low T3 症候群についても非常に勉強になりました。TSHは甲状腺機能亢進症の目安にするときは、TSHが下がると甲状腺機能亢進と考えがち。
下垂体―甲状腺 axis が阻害される病態では、TSHが下がって、T3 も下がる。
・イヤーノートを見たら、「大量の副腎ホルモンや、ドーパミン使用時は甲状腺機能が正常でもTSHが低値を示す事がある。」と書かれていて、pituitary - adrenal axis が活発化すると、pituitary - thyroid axis は阻害されるという機構は一般的なことだと分かりました。


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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