妊娠糖尿病の診断基準(佐中先生の御講演)

先日、女子医大佐中眞由美先生の「妊娠と糖尿病」の講演を聞いてきました。
妊娠糖尿病の新しい診断基準の値がどのように決まったかは、Diabetes Care 3月号に出ている事を知りました。
HAPOstudy の結果で、生下時体重、臍帯血Cペプチド、体脂肪の90パーセンタイルを越えるオッズ比が、1.75となる血糖値を閾値として、診断基準に取り込んだということでした。

”These thresholds are the average glucose values at which odds for birth weight >90th percentile, cord C-peptide >90th percentile, and percent body fat >90th percentile reached 1.75 times the estimated odds of these outcomes at mean glucose values, based on fully adjusted logistic regression models” Diabetes Care March 2010 33:676-68
 
軽度の母体血糖値上昇でも上記のエンドポイントのリスクは上昇して、血糖の閾値はないというのがHAPO study のメッセージだったと思うので、診断基準の値をどうやってきめたのか疑問だったけれど、これですっきりしました。
 
これまでの診断基準ではOGTT血糖値の、空腹時、60分値、120分値のいずれか2ポイントを満たして診断となっていたが、今回の改定では1ポイントを満たして診断と変わっていました。
 
妊娠糖尿病(GDM)は糖尿病合併妊娠に比べ耐糖能異常は軽度であるけれど、その後の糖尿発症リスクが高い。
GDMの診断が、今後の食生活、体重管理、血糖チェックを行うきっかけになればいいのではないかと思います。
  
 

 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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