フィブラートと網膜症、網膜症おける血圧管理の重要性 (ACCORD eye study のcorrespondence)

ACCORD eye study のcorrespondence には、フィブラートが網膜症進展予防効果を示したメカニズムが投稿されていた。

①lutein とzeaxanthin  は、dietary xanthophyll carotenoidsで、黄斑保護作用がある。
黄斑色素(macular pigment)  で光受容体photoreceptor を光酸化ダメージ (phtooxidative damage) から保護する。HDLコレステロールはlutein とzeaxanthin の主要な担体 (main carrier) であり、フィブラートがHDLコレステロールを増加させたため。
 
②フィブラートは、酸素かい離曲線を増強することが報告されていて、網膜のischemia 、hypoxemia を改善する。
の可能性が投稿されていた。

フィブラートがVEGFレセプターの発現を抑えたり、VEGFの産生を抑制させるという報告もあるそうで、それが心血管イベント増加にもつながったのではという、ちょっとこじつけのような投稿もありました。

回答としては、クリニカルトライアルではメカニズムを明らかにすることはできないし上記の説を否定も肯定もしないということでした。
"Results of a clinical trial rarely reveal the mechanism of a given therapy, such as fenofibrate.  We cannot confirm or refuse these hypotheses."
 
強力な降圧治療が網膜のhypoperfusion をもたらす可能性を指摘する投稿には、
UKPDSで、収縮期血圧150未満をターゲットとし、網膜症によい効果を認めている。
血圧治療が網膜症に効果があることは明らか。ACCORD study レベルの血圧治療が網膜および心血管病に有意に良いとも良くないとも言えないという返答。
"Our findings suggest that intesive blood-pressure control in not associated with significant harm of benefit with respect to either oocular or cardiovascular disease."
 
まとめ
フィブラートが網膜症を予防するメカニズムは今のところ確定したもの不明
収縮期血圧150を目指す治療は網膜症によい

2. Perutz MF, Poyart C. Bezafibrate lowers oxygen affinity of haemoglobin. Lancet 1983;322:881-882


 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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