ビタミンD機能不全症 (Vitamin D insufficiency)

ビタミンD不足と糖尿病発症について、ここ数年注目されているので、”Vitamin D insufficiency” という総説を読んでみました。

現在の基準
25-hydroxyvitamin D     <10 ng/ ml   Vitamin D deficiency
25-hydroxyvitamin D     10-29 ng/ ml   Vitamin D insufficiency
 
25-hydroxyvitamin D はBMI と逆相関する。運動が少ないこと、日光浴 Sunlight exposure が少ないことと関係している。
ビタミンDレベルが低いことと、糖尿病および動脈硬化が関連している。
25-hydroxyvitamin D 機能不全(<30 ng/ml)は、BMIや体脂肪率で補正しても、糖尿病のリスクとなる。
 
25-hydroxyvitamin D <20ng/ml のレベルであると、cardiovascular riskを上げるという報告があるビタミンDの補充が、慢性疾患のリスクを減らすかどうか、large, randomized control trial での充分なデータはない。現在のところ心臓病やがんのリスクを減らすためにビタミンDを補充することは推奨されない。
  
メタアナリシスの結果、ビタミンD補充単独では骨折のリスクを減らさない。
カルシウム+ビタミンDでは高齢者の骨折リスクに関して、補充なしに比べmarginally effective
 
感想
ビタミンD不足は糖尿病、動脈硬化と関連しているがその機序は明らかではないようで記載なしです。
 
Vitamin D Insufficiency Clifford J. Rosen, M.D. N Engl J Med 2011; 364:248-254January 20, 2011

追記20110207
ビタミンDとアルブミン尿について、RAS のnegative regulator であることが関連しているので、動脈硬化抑制効果もありそう。

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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