ビタミンD受容体活性化は、アルブミン尿を減少させる。 (VITAL study)

VITAL study は、ビタミンD受容体活性化薬 paricalcitol 投与により尿アルブミンを減少させたという結果。この論文にビタミンD受容体活性化が腎臓病やvascular disease を改善させるメカニズムが書いてありました。

まとめ
CKD で、calcitoriol (25-hydroxyvitamin D)が低いことは糖尿病のhigh risk となる。
糖尿病マウスでビタミンDレセプターのノックアウトは、重症なアルブミン尿、腎硬化症を起ことが知られている。
Paricalcitol は、選択的ビタミンDレセプターアクチベーター
 
281人をプラセボ、paricalcitol 1µg、paricalcitol 2 µgに振り分け、24週の治療
2mgで、尿アルブミン (24h urinary albumin) 改善(ARB あるいはACE治療中でも)
paricalcitol 中止でもどるreversible な変化。
1µgではプラセボと有意差なし
 
2µグラムparicalcitol は、さらに収縮期血圧とeGFRを低下させた。
intact PTHを低下させる。 
paricalcitol 1µg intact PTH97.7→70.8 ng/l
paricalcitol 2µg intact PTH97.7→40.4 ng/l
 
ビタミンD受容体活性化が腎臓病、血管病 progressive vascular disease に介入するメカニズム
ビタミンDはRASのnegative regulator として知られている。2)
 
レニンの転写を抑制する。
antiporoliferative effects、 antifibrotic effectsがある。
 TGF-beta 抑制、macrophage infiltration 抑制があり、腎硬化症を減らす。
 Nephrite up regulation (podocyte のkey component) 、NFkB activity 減少

eGFR 低下は、血中クレアチニン上昇による。paricalcitol がクレアチニン代謝に影響した可能性がある。
 
感想
血中クレアチニンを上げて、eGFRを減らしたので終末期腎不全をエンドポイントとして評価することも必要かと思います。CKDで心血管イベントを減らせるかどうかも評価が必要。

1. Selective vitamin D receptor activation with paricalcitol for reduction of albuminuria in patients with type 2 diabetes (VITAL study): a randomised controlled trial Lancet 2010; 376: 1543 - 1551, 6 November 2010
2. Into the light? Diabetic nephropathy and vitamin D Lancet 2010; 376: 1521 - 1522, 6 November 2010

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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