糖尿病の血糖コントロールとアルコール

アルコール摂取について、11月22日の黒田先生の講演でも触れられていて、一度まとめてみることにしました。

 

1.1型糖尿病では、普通の食事と一緒にとること。アルコールの代謝には、インスリンは必要としない。

2.アルコール1gあたり7kcalとされているが、利用されるのは5kcal前後。

3.アルコールはグリコーゲンの蓄積を枯渇させるので、グルカゴンはアルコール誘発性の低血糖には効果がない。

4.アルコールは血糖コントロールが良好な時のみ、適当な量で(moderate)取るべき。ビールなら336g、ワイン140g程度が一般的な量である。男性ならアルコール飲料2杯以内、女性は1杯以内

5.アルコールは、肝臓の糖新生を抑制するため、肝臓のグリコーゲンが枯渇した空腹時に低血糖を起こすことがある。

参考 

Joslin’s Diabetes Mellitus 14th, Lippincott Williams & Wilkins

糖尿病コンプリートガイド2000年版(アメリカ糖尿病協会)

Clinical Practice Recommendations Diabetes Care 32: supplement 1, 2009

 

糖質の少ないアルコール飲料が発売されています。

アルコール飲料の摂取と血糖コントロールを議論するには、アルコール自体と、飲料に含まれる糖質自体を考慮しないといけない時代かもしれません。

 

黒田先生の講演では、「ビールは糖質を含んでおり血糖が上昇しやすい、ワインは糖質が少ないので血糖が上がりにくい」という論文のデーターを出しておられて、自己血糖測定の結果を踏まえた御自身の経験からもそういう傾向ということでした。糖質ゼロのビールでは、血糖値が上がりにくいとのこと。

 

糖質が少ないビールであっても、アルコールでエネルギーがでるので、やはり適量(缶ビール350ml)程度の抑えるべきと考えます。

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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