空腹時血糖が高いことはGLP-1分泌の強力なpredictorではない。

2型糖尿病でGLP-分泌は低下していないというのがNauck の見解です。空腹時血糖が高いことはGLP-1分泌の強力なpredictorではないということからです。
肥満、高グルカゴン血症がGLP-1分泌を下げるということは書かれています。
Abstract だけ読んでいたDiabetologia のGLP-1の総説の本文を読んでみました。

2型糖尿病でも、年齢、BMI、NEFA値、グルカゴン値の組み合わせによりGLP-1分泌量が決定される。
2型糖尿病でも、年齢、BMI、NEFA値、グルカゴン値の組み合わせによりGLP-1分泌量が決定される。
ize: small;">L細胞でGLP-1分泌をmodify するもの
Sodium glucose transporter (SGLT)、Sweet taste receptor を介したグルコースの取り込み
Non-esterified fatty acid (NEFA) = Free fatty acid (FFA)
Fructose
Neurotransmitters (アセチルコリン、gastrin-releasing peptide (GRP))
Gastrointestinal hormones (GIP)
Glucagon
 
空腹時血糖が高いことはGLP-1分泌の強力な予測因子とはならない。
Certainly, hyperglycemia (oral glucose tolerance) did not turn out to be a strong predictor of GLP-1 secretion, suggesting that the other characteristics of type2 diabetic patients not represented by elevated glucose concentrations in the fasting or postprandial state may determine GLP-1ecretion, although options differ.
 
GLP-1分泌抑制する因子
BMI (obesity)、Hyperglucagonemia
 
GLP-1を上げる因子
年齢、Fasting NEFA

2型糖尿病でも、年齢、BMI、NEFA値、グルカゴン値の組み合わせによりGLP-1分泌量が決定される。

分泌刺激に必要な食事の通過速度
GLP-1 6 kJ/min     
GIP  < 1 kJ/min
 
感想
空腹時血糖が高いとGLP-1分泌を下げるということはないので、2型糖尿病で一般的にGLP-1分泌が低下しているということはいえない。個別の因子(肥満、高グルカゴン血症など)で考えるべきというのが、この総説の見解です。
食事の通過速度も定量されていてGIPの方が遅くても分泌刺激になるので、少ない食事でもインクレチンが分泌される事を意味している。
1. Secretion of glucagon-like peptide-1 (GLP-1) in type 2 diabetes: what is up, what is down? Nauck MA, Vardarli I, Deacon CF, Holst JJ, Meier JJ. Diabetologia. 2011; 54: 10-18
 
2.Signaling Mechanisms Underlying the Release of Glucagon-Like Peptide 1 Diabetes 2006; 55:S78-S85
 
3. Gut-expressed gustducin and taste receptors regulate secretion of glucagon-like peptide-1 PNAS 2007 104 (38) 15069-15074

2017/8/13改定
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Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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