スニチニブ、 エベロリムは膵神経内分泌腫瘍でprogression free survival を改善

膵神経内分泌腫瘍は、転移所見があると5年生存率30から40%と予後不良な疾患です 3)。
エベロリムス、スニチニブが、別々のスタディで、膵神経内分泌腫瘍に対する腫瘍抑制効果を示していました。

まとめ
スニチニブは、tyrosine kinase inhibitor で、商品名SUTENTとして発売されている。
エベロリムスは、Mammalian target of rapamycin (mTOR) 経口抑制剤、
 
phase 3 ランダマイズド試験で、 スニチニブ とエベロリムスは 膵神経内分泌腫瘍患者のprogression free survival を2倍に延長
Sunitinib vs. placebo         11.2 months vs. 5.5 months
Everolimus vs. placebo     11.0 months vs. 4.6 months
 
VEGFは、Pancreatic neuroendocrine tumor の血管新生に重要
VEGF受容体、PDGF受容体、stem cell factor receptor (c-kit) がmalignant pancreatic neuroendocrine tumor に広く発現している。
Sunitinib は、これらのシグナルを抑制する。
 
mTOR はセリンスレオニンキナーゼで、cell growth、増殖、血管新生を刺激する。
cartinoid では、IRS1受容体を発現し、IRS1を分泌するautocrine activation がある。
IRS1シグナルの下流にmTORがあり、エベロリムスはmTORを抑制するので、膵内分泌腫瘍の増殖抑制作用が期待されていた。
 
両者は別々の作用機序であり、combined therapy や、ソマトスタチンアナログとの併用も期待される。
 
感想
スニチニブのスタディはプラセボと差がついて早期中止、エベロリムスのスタディは進行した症例では他の治療も併用可とするなど
プラセボに入った人への不利益がないように対応されていました。
ソマトスタチンアナログ、ocretide acetate が使われること多かったと思いますが、2剤ともかなりの効果をあげているので、膵神経内分泌腫瘍の予後改善が可能になってくるのではないかと期待します。
 




 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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