cAMP oscillationのまとめ(1)

膵β細胞のcAMP oscillation に関する論文を読みました。
ミトコンドリア機能、KATP channel 機能、ATP動態とも密接に関係している事が明らかになっています。

インスリン分泌はパルス状 (pulsatile)で、細胞内カルシウム濃度[Ca2+]i のoscillation が関係している。
cAMP signaling のkinetics はこれまでわかっていないことが多い。
cAMP biosensor となるコンストラクトを組み込んだアデノウイルスを用いて、単一細胞で、細胞膜直下のcAMP 濃度[cAMP] i を定量化した。
 
MIN6、マウス膵β細胞のsingle cell の膜直下で(submembrane space) 、グルコースはcAMP oscillation を誘導する。
[cAMP] i上昇は、adrenaline、FCCP (mitochondrial uncoupler) で阻害される。
細胞内カルシウムの上昇 [Ca2+]i の方が、[cAMP] i上昇よりも先行することが多い。[cAMP] i上昇は [Ca2+]i の上昇によりenhanceされる。
細胞内のATP を上昇させる条件下で、cAMP の上昇は、[Ca2+]i の上昇なしでも起こる。したがって、Anenylyl Cyclase の活性が基質の濃度をコントロールしているかもしれない。cAMP oscillation は、pulsatile insulin release と関係する (correlated)。
Adenylyl cyclase の抑制は、cAMP oscillation とpulsatile insulin release の両者を抑制する。
(2) へづづく
 
1. Glucose-Induced Cyclic AMP Oscillations Regulate Pulsatile Insulin Secretion Cell Metabolism, Volume 8, Issue 1, 26-37, 2 July 2008
 
2. Glucose- and Hormone-Induced cAMP Oscillations in α- and β-Cells Within Intact Pancreatic Islets Diabetes 60:1535–1543, 2011
 
2)を読んで、孫引から1)を見つけました。
実験内容は複雑なので本文参照。
 
β細胞実験に用いる試薬
KCl 30mM→membrane depolalization
diazoxide →KATP channel opener
ouabain ウアバイン →ATP-consuming Na+/K+-ATPase inhibitor
forskolin →adenylyl cyclase activator
IBMX →PDE 阻害薬

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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