1型糖尿病とGLP-1

1型糖尿病で、GLP-1持続注入はグルカゴン抑制と胃排出率 (gastric empting rate) 低下により、食事負荷後ピークの血糖値を45%低下させた。

グルカゴン負荷後のCPRが感度以下の1型糖尿病 6人、グルカゴン負荷でのC-peptide が保たれた1型糖尿病6人、コントロール6人で、GLP-1、食塩水、GLP-1 antagonist である exendin (Ex) 9-36を注入、mixed meal 負荷を行った。
前日の持効型インスリンは従来どおり、食前インスリンは半量とする。

1型糖尿病でGLP-1持続注入は、食事負荷後ピークとなる血糖値を45%低下させた。
グルカゴン抑制と胃排出率 (gastric empting rate) 低下による。

食事負荷後のGLP-1 分泌は、コントロールと、1型糖尿病で変わらず。
 
Ex9-36注入は、コントロール、1型糖尿病でグルカゴン濃度を上げ、1型糖尿病で血糖値が上昇、内因性のGLP-1は、コントロール、1型糖尿病ともに上昇した。

Ex9-36が内因性GLP-1を上げるメカニズムとして
1) 胃排出率低下のため、よりnutrientsが腸管に到達してL細胞を刺激。
2)GLP-1がL細胞に対してnegative feedback をかける。
3)腎臓のtubular cellにGLP-1受容体が発現しているため、GLP-1のクリアランスが低下する。
が想定されている。
 
感想
静注なので、リラグルチド、エクゼナチド皮下注より効果は強いはずだが、予想以上に
1型糖尿病でも血糖値を下げていた。
 
1. Antidiabetic Actions of Endogenous and Exogenous GLP-1 in Type 1 Diabetic Patients With and Without Residual β-Cell Function Diabetes May 2011 60:1599-1607; published ahead of print March 25, 2011
 
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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