CDKL1と2型糖尿病、CDKL1はリジンのtranslation に重要

CKLDL1はゲノムプロジェクトで明らかになった糖尿病関連遺伝子ですが、糖尿病発症のメカニズムは解明されていなかった。JCIで、CKLDL1が、プロインスリンのプロセッシングに重要なリジンのtranslation に関係していることを明らかにしています。

まとめ1)より
2007年、CDKAL1 variant が2型糖尿病と関連することが明らかになった。
CDKAL1は、protein translation に重要、リジンのcodon (AAA)とanticodon の結合に関係している。
プロインスリンのprocessing 部位3か所のうち、1か所(CペプチドとA鎖間)はリジンが含まれることが必須。
(Cleavage site critically includes lysine residue. (necessary for cleavage))
β細胞特異的CDKAL1欠損マウスでは、腹腔内グルコース注入に対するインスリン反応が悪い。
mutant b細胞内のinsulin content と血中と膵島内のCペプチド値が低い。
 
Lysine欠乏でmisfolded となったインスリンなどのタンパクが増えることで、小胞体ストレスがかかる可能性もある。
mutant β細胞では、GLUT2発現も低い。
これらのことがCDKL1と2型糖尿病の関係を説明しうるかはまだ明らかでない。
"All, some, or none of these events may be pivotal to the diabetic phenotype of the mutant mice. The authors have provided much-needed insight into how variant CDKAL1 may cause susceptibility to type 2 diabetes."
 
editorial では、CDKL1はendplasmic reticulmに強く発現しているので、CDKAL1のmisfolding が、他のfolding、processing、quality control events に影響して、unfold protein の蓄積とβ細胞死をもたらす可能性に言及。
また、oxidative stress がbeta-cell failure に関係している。CDKL1の組成(composition) が、oxidative stress への感度を変えると考えると興味深いと述べられています。
 
1. Beta-Cell Failure, Stress, and Type 2 Diabetes Randal J. Kaufman, Ph.D. N Engl J Med 2011; 365:1931-1933 (November 17)
 
2. Deficit of tRNALys modification by Cdkal1 causes the development of type 2 diabetes in mice 
J Clin Invest. 2011;121(9):3598–3608. doi:10.1172/JCI58056. 
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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