スタチン治療による動脈硬化改善 (regression of atherosclerosis)。

rosvastatin、atorvastatin 服用で、atheroma 退縮を評価した論文です。(NEJM 12月1日号)
通常の10-20倍の容量で、atorvastatin、rosvastation ともregression をみとめ primary endpoint で両者の差はない。
1000人以上の人を、血管内超音波で評価しているので、スタチン治療によるLDL低下で、regressionが起こること に関しては、信頼性が高い。

まとめ
冠動脈疾患のある1039人、rosvastatin 40 mg daily あるいは、atrovastatin 80 mg daily 、104週の治療。
primary efficacy endpoint は、 percent atheroma volume (PAV)、secondary efficacy endpoint は、total atheroma volume (TAV)で、血管内超音波(intravascular ultrasonography) で評価した
PAVは、atrovastatin  -0.99%、rosvastatin  -1.22% で有意差なし、
TAVは、rosvastatin の方が良い結果。(-6.39 mm3 vs. -4.42 mm3)

rosvastatin は、atrovastatin よりLDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを上昇させた。
LDLコレステロール atorvastatin 70.2 mg/dl、rosvastatin 62.5 mg/dl
HDLコレステロール atorvastatin 48.6 mg/dl、rosvastatin 50.4 mg/dl
 
両薬剤とも2/3以上の参加者にRegression of atherosclerosis  が起こる。(rosvastatin vs. atorvastatin, 68.5%, vs. 63.2% p=0.07)
rosvastatin は、TAV でatorvastatin に対して有意差をつけたが、両者の差は、moderate であり、どちらのプロトコールでもregression がもたらされる。
atrovastatin の方で、正常上限の3倍を超える肝機能異常がより多い。両群でRhadomyolysis なし。
 
1/3は、スタチンの最大量治療にかかわらず、disease progression となった。→HDLコレステロールを上げるなど、新規の薬剤の必要性がある。
 
感想
LDLコレステロールを下げることに意味を見いだせる論文
使われている薬剤がかなりの高容量。高容量であることの意味はあまり触れられていない。
冠動脈疾患があれば、LDLコレステロール60-70 mg/dlは治療目標となると思います。
 
Effect of Two Intensive Statin Regimens on Progression of Coronary Disease N Engl J Med 2011; 365:2078-208

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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