dapagliflozine認可に関するLancet誌の記事

FDA は、膀胱がんに関する懸念から、dapagliflozine を承認せず。Lancet のdapagliflozine に関する記事は非常にcynicalです。Rejection が、ある種当然 (not huge surprise) とするコメントとともに、糖尿病薬の認可を、抗がん剤と比較して、副作用があっても、症例を選べば有用なのではというコメントも掲載されていました。

まとめ
膀胱がんの症例について、FDAの分析では、1例を除いてdapagliflozine 服用前から血尿を認めていた。
動物レベルでも、膀胱がんのリスクは示されていなかった。膀胱内でグルコース濃度が上昇したため、すでに存在していたがんの発育を促進したと考えられる。7月に開かれたAdvisory Committee meeting は、30000例の長期スタディを行うことを推奨している。
dapagliflozine がもたらすHbA1Cの低下は0.5%で、他の薬と同等であって、より優れているわけではない。"Dapagliflozin has only been proven to be as good as other drugs, not better.” (Rob Andrews, Bristol Univ.)

抗がん剤は重篤な副作用にも関わらず認可されている。副作用の点で糖尿薬が認可されなかったが、症例を選べば有用なはず。(Colin Dayan, Cardiff Univ.)

感想
抗がん剤は、副作用があっても認可されるのだから糖尿病薬も同じでいいでしょうというコメントは、やや過激です。このコメントは、糖尿病が、がんと同様に健康被害をもたらしていることと、食事と運動の重要性を気付かせるために書かれたのだと感じています。
 
FDA rejects novel diabetes drug over safety fears The Lancet, Volume 379, Issue 9815, Page 507, 11 February 2012
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2812%2960216-5/fulltext


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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