GPR40作動薬 TAK-875 は、グリメピリドと比べ同等のHbA1C低下を示し、低血糖は少ない。(Phase 2 study)

Free fatty acid receptor 1 (FFAR1) は、G-protein-coupled receptor 40 (GPR40) としても知られている。
GPR40作動薬、TAK-875は、phase 2 study で、ベースラインHbA1C8.4%から約1%低下させ、グリメピリド (2-4 mg) と同等であった。低血糖はプラセボと同程度、グリメピリドより少ない。

食事あるいは1500㎎までのメトフォルミンでHbA1C10%程度の糖尿病患者(食事のみ7.5%-10.9%、メトフォルミン7.5%-10%)、426人
TAK-875、6.25、25 mg、50 mg、100 mg、200 mg、グリメピリド、プラセボへ振り分け。
12週後のHbA1C低下で比較。 
 
FFAR1は、phospholipase C (PLC) を活性化し、endoplasmic store からCa2+をredistributionさせ、細胞質内のCa2+濃度を上昇させる。
PLCはさまざまなPKCを活性化する。PKC isoform は、インスリン分泌増強のcellular effect を起こす。3)
 
初期30分のinsulinogenic index (C-peptide: glucose ratio) は、12週時、TAK-875 (25 mg, 100 mg, 200 mg) で、グリメピリドに比べ改善している。
 
FFAR1 は脂肪酸をtransport せず、chronic lipotoxicity も起こさない。
 
げっ歯類では、腸管のL細胞もFFAR1を発現していて、FFAR1の活性化がGLP-1を増やす。今回のスタディではGLP-1濃度の測定は行われていない。小規模のphase 1 study では、2型糖尿病患者で、TAK-875治療中のOGGT時のGLP-1濃度の増加は認めていない。
 
体重についてもプラセボより  > 0.6 kg増加し、グリメピリドとほぼ同等の増加を示した。
 
今後は、効果の持続性と、off-target safety の証明が必要。3)
 
1. TAK-875 versus placebo or glimepiride in type 2 diabetes mellitus: a phase 2, randomised, double-blind, placebo-controlled trial

2. The relationship between fasting hyperglycemia and insulin secretion in subjects with normal or impaired glucose tolerance.
Am J Physiol Endocrinol Metab. 2008 Aug;295(2):E401-6. Epub 2008 May 20.
 
3. Could FFAR1 assist insulin secretion in type 2 diabetes? The Lancet, Early Online Publication, 27 February 2012
わかりやすい図があります。

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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