甲状腺機能亢進症に対する放射性ヨード治療のレビューに対するcorrespondence

甲状腺機能亢進症に対する放射性ヨード治療のレビューに対するcorrespondence です。
甲状腺機能低下となった場合のホルモン療法では、T4単独療法が主ですが、T4→T3変換酵素遺伝子のcommon variant の1つ幸福感スコアが低く、T3T4併用療法で、スコアの改善が認められていて、T3T4併用療法のメリットがある人もいるということでした。

まとめ
thyroxine単独療法と比べた、thyroxine 、triiodothyronine の併用のbenefit は、randomized, and controlled study により否定されている。
type 2 deiodinase (DIO2) は、中枢で、thyroxine (T4) を triiodothyronine (T3) に変換する。
T3単独療法とT3T4併用療法を比較したスタディで、DIO2 遺伝子のcommon variant の1つ(study population の16%) では、幸福感スコアが低く、T3T4併用療法で、スコアの改善が認められた。

T3T4併用療法でT3 dose が多いと、T3が非生理的濃度になり、free T4が低下する。
T3が上昇すると不整脈の原因となり、free T4 が低下すると妊娠時にはpoor outcome となる。T3T4併用療法は、T4 単独療法で、幸福感が低い場合 (feel poorly) に限られるべきである。

バセドウ病の母親から、胎盤を介して胎児にTRAb が移行し、neonatal thyrotoxicosis がおこる。

バセドウ病の母親から生まれた新生児の2%に発症する。TRAbの抗体値が高いと経胎盤的に抗体が移行するリスクが高い。
非妊娠女性で放射性ヨード治療後、1年でTRAb抗体値はbaseline に戻るのに対して、外科治療や抗甲状腺治療の場合、抗体値は持続する。放射性ヨード治療後、6か月は妊娠を避けるように指導される。

妊娠後、胎児の甲状腺が機能するまで20週以上かかり、甲状腺薬を服用している妊婦の多くはTRAb抗体値が低下し、spontaneous remission が起こる。
女性でTRAbの抗体値が高く、中等度以上の眼症があり、甲状腺腫が大きい場合は、放射性ヨード治療は、relatively contraindicated である。
バセドウ病を治療中で妊娠希望の女性には、fetal and neonatal hyperthyroidism のリスクについて説明されるべきである。

1. Radioiodine Therapy for Hyperthyroidism N Engl J Med 2011; 364:1978-1979May 19, 2011
 
2. Common Variation in the DIO2 Gene Predicts Baseline Psychological Well-Being and Response to Combination Thyroxine Plus Triiodothyronine Therapy in Hypothyroid Patients 
JCEM 2009 94: 1623-1629;
J Clin Endocrinol Metab 94: 1623–1629, 2009
 
3. 甲状腺機能亢進症に対する放射性ヨード療法
http://diabetologistnote.blog119.fc2.com/blog-entry-240.html
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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