PCSKのモノクローナル抗体とLDLコレステロール

スタチンとは、異なるクラスの高コレステロール血症治療薬の臨床試験が始まりました。
LDL受容体のdegradationを抑制して、血液中のコレステロールを低下させている。 

まとめ
serin protease,である、proprotein convertase subtitling/ kexin type 9 (PCSK9) は、肝臓から血液中に分泌され、LDL受容体のEpidermal growth factor (EGF)-like repeat にbindする。細胞内にinternalization された後、  PCSK9とLDL受容体の結合は強くなり、LDL受容体が細胞外へリサイクルされるのを抑制する。2)
 
PCSK9のloss-of-function mutation は、低コレステロール血症となる。 
Gain-of-function mutation では、高コレステロール血症 となる。
 
REGN722は、PCSKに特異的なモノクローナル抗体 、LDL受容体のdegradation を抑制する1)。スタチンはLDL受容体遺伝子発現を増強するが、PCSK9の産生も促進する。1)
 
 健常者で、静脈注射40人、REGN722の皮下注射32人のスタディを行った後、heterozygotes の家族性高コレステロール血症21人、 高コレステロール血症患者30人(アトロバスタチンで治療中) 、食事療法の人10人でphase 1 study が行われた。
 
REGN722は容量依存性にLDLコレステロール値を低下させ、効果は数週間続いた。
スタチンはPCSK9の産生も促進するので、食事療法のみの方がアトロバスタチ服用例より、REGN722の効果持続期間が長い。
REGN722とアトロバスタチンはHDLコレステロールレベルを上昇させた。
REGN722はlipoprotein a を低下させた。(既存の高脂血症治療薬でlipoprotein a を下げるものはない。)
 
1. Effect of a Monoclonal Antibody to PCSK9 on LDL Cholesterol
N Engl J Med 2012; 366:1108-1118March 22, 2012
 
2. Lowering Plasma Cholesterol by Raising LDL Receptors ― Revisited Stephen G. Young, M.D., and Loren G. Fong, Ph.D.
N Engl J Med 2012; 366:1154-1155March 22, 2012

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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