β細胞量が50%減少で、耐糖能異常となる。

糖尿病学会のシンポジウムでは、Peter Butler先生が、β 細胞量 (β cell volume)について講演されていました。
剖検の結果から、β 細胞が、~50%減少で耐糖能異常(IGT)、~65%まで減少(35%残存)で Type2 DM 発症としていました。

まとめ
剖検例 (autopsy files) から β 細胞量を算出した。(cross-sectional and retrospective)
外分泌細胞に対するβ 細胞のvolumeで示す。
非糖尿病 31人、耐糖能異常19人、糖尿病7人、平均BMI 36、糖尿病ではインスリン、SU剤非使用者を検討した。2)
 
全症例で、β cell volume は10%までの狭いレンジにはいっている。
β cell volume の低い領域では、血糖値はさまざまだが、糖尿病発症の閾値は、beta cell volume が1.1%まで減少した場合。
 
apoptosis の原因となるのは
IAPP
FFA (lipotoxicity)
Free oxygen radical toxicity
一度血糖値が上がり始めたら、高血糖もglucotoxicityとなる。
 
感想
2型糖尿病を発症した時点ですでにβ 細胞は半分以下に減っている。
早期介入(減量、運動、薬物療法)でβ 細胞保護が必要と感じました。
β 細胞が減っていても糖尿病発症しない人もいる。体重はインスリン抵抗性に関係するので、家族歴があるなど発症リスクの高い人は
食事気を付けていくことで発症が防げることも意味している。
 
1. β-Cell Deficit and Increased β-Cell Apoptosis in Humans With Type 2 Diabetes Diabetes January 2003 vol. 52 no. 1 102-110 
 
2. Relationship Between β-Cell Mass and Fasting Blood Glucose Concentration in Humans Diabetes Care March 2006 vol. 29 no. 3 717-718 
3. Relationship between fractional pancreatic beta cell area and fasting plasma glucose concentration in monkeys Diabetologia. 2010 January; 53(1): 111–114.

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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