2型糖尿病の第1相インスリン分泌には内因性インクレチンの役割は大きい。

ADAのメルマガ(DiabetesPro SmartBrief)で来た論文、血糖クランプと十二指腸へmeal 注入をしてインクレチン効果を定量していた。2型糖尿病で、インスリン分泌の第1相のインクレチン効果が大きいことを示していた。

まとめ
高血糖クランプ (180mg /dl)下で、十二指腸に生理食塩水あるいはmeal を注入
インクレチン効果は、インスリン、CPR 分泌面積(AUC) (meal 注入時 -生理食塩水注入時)で計算する。

高血糖クランプ開始前、meal infusion は、GLP-1、GIP分泌を5-6倍に増加させる。
2型糖尿病でインクレチン分泌自体は低下していないが、インスリン分泌は第1相(10分まで)、第2相(60から120分)ともに低下。
インクレチン分泌は下がっていないが、インスリン分泌は低下しているので、絶対的なインクレチン効果は減弱している。

インクレチン効果 (AUC で評価)
 第1相 インスリン 正常コントロール  61.5%、  2型糖尿病  90.1%
       CPR     正常コントロール    50.3%     2型糖尿病    74.3%  

第2相  インスリン  正常コントロール   80.0%      2型糖尿病  85.3%
      CPR     正常コントロール    67.9%      2型糖尿病 69.7%

2型糖尿病では、第1相 のインスリン分泌にインクレチン効果の割合が、正常コントロールより大きい。(インスリンのAUC で見ると、正常61.5%、2型糖尿病90.1%)
GLP-1は、重要なamplifier としての役割があり注目されている。

Exenatide (9-39)を静注して内因性GLP-1受容体をブロックした実験結果から、GLP-1はインクレチン効果の60%を担っている。
高血糖クランプ時のインスリン分泌で、SU剤は主に第2相を増加させ、GLP-1、アルギニンはより第1相に影響する。

感想
2型糖尿病で、グルコースでの第1相分泌が非常に低下していて、相対的にインクレチンの役割が高くなっている。Study Design がしっかりした論文です。
 



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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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