GPR40作動薬のインスリン分泌機構(PLC-DAG, IP3- PKCを介する)

GPR40受容体作動薬は、第2相試験で、グリメピリド2-4㎎と同等の血糖降下作用を示し(HbA1C -0.9%)、低血糖は少ない。非常に期待される薬だと思います。
GPR40受容体は、アセルチコリン受容体と同様にヘテロ三量体GタンパクGqとカップルし、Phospholipase Cの活性化を介してインスリン分泌に働く。

膵β細胞でのPhospholipase C (PLC) を介したインスリン分泌
free fatty acid receptor 1 (FFAR1; also known as G-protein-coupled receptor 40 [GPR40]) は、ヘテロ3量体GタンパクGqとcouple している。  アセチルコリンのmuscarinic receptor も同様にGqとcouple する。

Gq はphospholipase C  (PLC) の活性を上げる。
PLCは、Phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate (PIP2) を分解して、diacyl glycerol (DAG) と inositol 1,4,5-triphosphate (IP3)を生じさせる。

DAG は細胞膜にあり、protein kinase C (PKC) を細胞膜にtranslocation させる。PKCの活性化はiインスリン顆粒の vesicle transport に働く。1)

IP3 はendoplasmic reticulum(ER) の受容体に働いて、ERから細胞質へCa2+を遊離させる。Calcium store が減少すると、細胞膜にある電位依存性カルシウムチャネルを介したカルシウムの流入も生じる。
 
PLC は、IP3を介したCa2+の上昇という triggering signal と、DAGを介した増幅経路 (amplifying) の両方から、インスリン分泌に作用する。1)
 
1. Joslin's Diabetes Mellitus Lippincott Williams & Wilkins; 14版 
アセチルコリンの章にわかりやすい図があります。
 

4. Muscarinic acetylcholine receptor M3
5. Gq alpha subunit
 



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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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