脳内のブドウ糖濃度は、血中の 20-30%、低血糖時に非糖尿病者と 1型糖尿病で違いはない

Diabetes 8月号の論文、非糖尿病者と 1型糖尿病で、低血糖時に脳内ブドウ糖濃度に差はないという結果です。
これまでの報告も、非糖尿病者と 1型糖尿病で、低血糖時のブドウ糖濃度に差が見られないというものが多い。

無自覚低血糖の原因の一つとして、低血糖の後に脳内のグルコース濃度が上がっているか変わらないために、低血糖を自覚しにいとい仮説があり、コメントでは、今後、無自覚低血糖のある場合についても検討をしてほしいということでした。

糖尿病のないボランティア 8人、合併症のない1型糖尿病 9人、血糖値90 mg/dl 、54 mg/dl の血糖クランプを行って、 13C magnetic resonance spectroscopy を用いて 脳内のブドウ糖濃度 (Brain glucose mmol/g)を測定した。
1型糖尿病で高血糖の結果として前頭葉のグルコース濃度が高いという報告があるので、後頭葉で解析した。
 
血糖値 90 mg/dl、54 mg/dl ともに、脳内のブドウ糖濃度は、ボランティアと 1型糖尿病で有意差なし。
血糖値と脳内のブドウ糖濃度は直線的な相関をしめす。
 
脳内のブドウ糖濃度は、血中濃度の 20〜30% 、低血糖の時は、脳内では 1 mmol/L (18 mg/dl)より低い。

計算上は、血糖 21.6 mg/dl (1.2 mmol/l)になると、脳内のブドウ糖濃度はゼロになる。
 


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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