血糖変動のまとめ

血糖管理目標と血糖変動についてまとめてみました。
2型糖尿病で、血糖変動が、酸化ストレスと相関しているが、1型糖尿病ではその相関は認められていない。
血糖変動が酸化ストレスの原因のすべてではない。

<高血糖はなぜ悪いのか>
高血糖により
① 酸化ストレス
② Advanced glycation endproducts (AGE 終末糖化産物)
③ PKCβ
を介して、血管収縮、炎症、血栓症が起こる。1)
 
<血糖コントロールの目標>
一般的には合併症予防のため
HbA1c (NGSP) < 7.0%  アメリカ糖尿病学会
                 <  6.9%  日本糖尿病学会 
 
<食後血糖の目標>
IDFでは 食後 < 140 mg/dl 
正常では、血糖値は140以上にならないことが報告されているため。1)3)

ADAでは、食後1-2時間後 血糖値180 mg/dl

<血糖変動>
2型糖尿病では、酸化ストレスのマーカー、24時間尿中 free 8-iso prostaglandin F2α (8-iso PGF2α) が高く、血糖変動の指標であるMAGEと相関する。4)

しかし1型糖尿病では、8-iso PGF2αは、正常より高い値をとるが、MAGE とは相関しない。5)6)
酸化ストレスは、血糖変動以外のファクターも関与している。

1型糖尿病で、酸化ストレスマーカーとMAGEが相関しない理由として、インスリンが酸化ストレスを抑制するためと考えられている。7)8)

<血糖変動 (glucose variability) の指標 9)10) >
① the mean amplitude of glycemic excursions (MAGE)
血糖値のピークとそれに続く底値 (nadir) との差を測定する。
1SDを超える血糖変動の平均 (arithmetic mean of the difference) を持続血糖モニター(CGM)を用いて算出する。
 
The calculation of the MAGE is obtained by measuring the arithmetic mean of the difference between consecutive peaks and nadirs provided that the differences are greater than one SD of the mean glucose value.  
 
② 標準偏差 (SD)
 
③ 日差変動 (the mean of the daily difference, MODD)
連続した2日間で、同じ時間の血糖値の変動
 
The mean absolute value of the differences between glucose values on 2 consecutive days at the same time. 
 
④ M 値
平均血糖と血糖変動を加味した数値、公式が複雑でバラメータとしての意義は失われつつある。8)

⑤ 血糖7検 (7-point glycemic trial)
最も簡便な指標

 









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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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