糖尿病と歯周病

糖尿病と歯周病の講演会に行ってきました。
歯周病の歯周組織には嫌気性グラム陰性桿菌が繁殖し、Lipopolysaccharide(LPS) を産生、マクロファージ由来炎症性サイトカインが増え、慢性炎症となる。
メタアナリシスでは、歯周病の治療で少なくとも3ヶ月は血糖コントロールが改善する(A1C -0.4%)と報告されている 。日本の研究も、”notably” として本文中に引かれています2)。

まとめ
639 study、371人のメタアナリシス  フオローアップの期間は3~9ヶ月 
 
歯周病治療すると、A1Cは0.4%低下、非治療群に比べ有意差あり(P=0.03)
 
歯周病 periodontitis があると、ない人に比べ血中CPRが高くなる。
 
嫌気性グラム陰性桿菌の持続感染
LPS(lipopolysaccharide)産生
マクロファージ活性化
炎症性サイトカインの産生

インスリン抵抗性
 
感想
講演会では、歯周組織はすべての歯を合わせると片手の手のひら大で、歯周病が存在すると潰瘍があるのと同じという指摘がありました。
 
NHKの「ためしてガッテン」に取り上げられていました。そのHPによると、歯周病の治療により糖尿病の血糖コントロールが劇的に改善する人もいると書かれています。
 
Diabetes Care の報告を読むと、”劇的に”改善する訳ではないが、血糖値改善の上で、慢性の炎症を取り除く重要性は示されていると思います。
 
1. Effect of Periodontal Treatment on Glycemic Control of Diabetic Patients Diabetes Care February 2010 vol. 33 no. 2 421-427 
 
2. Multi-center intervention study on glycohemoglobin (HbA1c) and serum, high-sensitivity CRP (hs-CRP) after local anti-infectious periodontal treatment in type 2 diabetic patients with periodontal disease. Diabetes Res Clin Pract 2009; 83: 308– 315

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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