HDLはNitric oxide を産生させ抗動脈硬化作用を示す。(Cardiovascular academia 1)

糖尿病と循環器合同の講演会があり、循環器科の講演は普段聞く機会が少なく非常に勉強になりました。
High-density lipoprotein (HDL) が、末梢コレステロール輸送だけでなく、NOを産生に働くなど、多彩な抗動脈硬化作用を示すことが提示され、非常に面白い内容でした。
 
まとめ
HDLは、ナノサイズで、リポプロテインの中で一番小さい。粒子の中にエストロゲン、S1Pなどの生理活性物質を含む。
 
<HDL の役割>
抗酸化作用
生理活性物質の運搬(Estrogen、S1P)S1Pは eNOSの活性化する
抗凝固作用
炎症の抑制
 
CETP阻害薬は、HDL内のコレステロールを増やすはずだが、粒子の数を増加させるかは不明。
CETP阻害薬でHDLコレステロールが上昇しても心血管イベント抑制に繋がらないのではないかという懸念もある。
 
冠動脈疾患のある患者では、HDLによるNO産生機能が低下している報告もある 2)。
 
1. High-density lipoprotein binding to scavenger receptor-BI activates endothelial nitric oxide synthase.Nat Med. 2001 Jul;7(7):853-7.
HDLが、eNOSを活性化することをはじめて示した。

1を引いていた最近の総説。HDLのNO産生作用、抗凝固作用、抗炎症作用について書かれている。


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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