スタチン服用と運動耐容量 exercise capacity は、独立して死亡率を低下させる。

スタチン服用と、トレッドミルで測定した運動耐容量 exercise capacity はそれぞれ独立して死亡率を低下させる。運動耐容量が多いほど死亡率の低下が大きい。(Lancet online first)
 
運動の習慣のフォローアップのデータはないですが、運動の習慣があれば耐容量は維持され、増えることもあるはずなので、運動療法の根拠となると思います。

まとめ
10043人、高脂血症のあるアメリカ退役軍人の調査、平均年齢58.8歳、2型糖尿病が38%含まれた集団、10年のフォローアップ
 
運動耐容量 exercise capacity は、トレッドミルを用いてBruce protocol で測定した。1METは安静時のエネルギー消費量
 
2318人の死亡があり、スタチン服用者の方が、非服用者より死亡が有意に少ない。
 
スタチン服用者、非服用者とも、運動耐容量が増えるほど死亡率は減っていく。
スタチンと運動耐容量は、独立したファクター
 
スタチン服用者5METs未満 のハザード比1 に比べ、9METsを超える人のハザード比0.3
スタチン非服用者5METs未満1.35、9METsを超える人0.53
 
主に男性の結果、スタチン服用群のほうが、心血管病、喫煙、高血圧、糖尿病、降圧薬、アスビリンの服用率が高い
 
年齢、BMI、高血圧、喫煙、糖尿病、性別などで補正して、スタチン非服用者の死亡率ハザード比、1.3となる。
 
健常者、高血圧、糖尿病で運動が死亡率を下げることは既に報告されていた。このスタディでは、スタチンとの組み合わせでそれぞれが独立して、死亡率を低下させることが示された。
 
Physical activity を高め、スタチンを服用するという判断が死亡率に影響している可能性はある。
スタチン、運動のランダマイスドコントロールスタディは困難。
 
筋肉痛は、スタチン服用者の25%に認められた。
 

Editorial は、"薬はコストがかかり、もっとPhysical activityをあげるように指導すべき"という、encourage される内容でした。
 
3. WHO | What is Moderate-intensity and Vigorous-intensity Physical Activity?
 
Moderate-intensity Physical activity:  (3-6 METs)
早足のウオーキング、ダンス、ガーデニング、家事、ペットの散歩
 
Vigorous-intensity Physical activity: (> 6 METs)
ランニング、山登り、サイクリング、エアロビックス、水泳
 
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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