1型糖尿病で、有酸素運動(aerobic exercise) と筋トレ(resistance exercise)の比較

1型糖尿病で、有酸素運動(aerobic exercise) と筋トレ(resistance exercise)の比較
 
①順番としては筋トレの後、有酸素運動をした方が低血糖の長さと重症度が少ない。低血糖のリスクは同じ。筋トレでは乳酸が上昇し、乳酸はグルコースに変換できるためと考えられる。筋トレ中は成長ホルモンも上昇する(低血糖に拮抗)。
 
②単独では筋トレの方が有酸素運動より、4.5から6時間後の血糖値が有意に低い。小規模ながら筋トレではA1Cが低下するという報告もある。

まとめ1
12人の1型糖尿病で、45分のトレッドミルのあと、45分のウエイトリフティング(resistance exercise) を行い、次のセッションでは、順番を逆にした。
 
トレッドミル(有酸素運動)を先にすると、運動中に血糖値が低下する。
 
筋トレを最初に行うと、運動中の成長ホルモンが高くなり、グルコースより脂肪が使われる。筋トレの終わりには、乳酸が上昇する。乳酸はグルコースに変換されるので、運動数時間後の低血糖を予防できる。
低血糖のリスクはかわらないが、筋トレを先にした方が低血糖の期間と程度を減らすことができる
 
まとめ2
12人の1型糖尿病で
45分の筋肉トレーニング(Resistance exercise) 、有酸素運動(Aerobic exercise) 、運動なしの比較、運動中と、運動後60分の血漿血糖値を測定、運度前後の24時間の持続血糖モニターを行った。
 
筋肉トレーニングは7つの運動を3セット有酸素運動は60%VO2max のランニング
 
運動後1時間の血糖 筋トレ 151mg/dl →122 mg/dl、有酸素運動 166 mg/dl→104 mg/dl
 
筋トレの方が有酸素運動より、4.5から6時間後の血糖値が有意に低い。
小規模ながら筋トレではA1Cが低下するという報告もあり、今回の結果がA1C低下を説明することが可能かもしれない。
 


1, 2 をまとめたジョスリン糖尿病センターのブログ
 
Resistance exercise causes lower blood glucose than aerobic exercise from 4.5 to 6 h postexercise.
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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