インスリンとグルカゴンをつかった、dual-hormone artificial pancreas

インスリンとグルカゴンをつかった、dual-hormone artificial pancreas と従来型インスリンポンブを比較した最初のトライアル
従来のインスリンポンプ療法に比べ、低血糖リスク、夜間低血糖リスクを大幅に減少させた。溶解液中のグルカゴンが不安定であり、日常のポンプ療法に使いにくいという問題点もある。

15人の1型糖尿病、16時から朝7時まで入院し、食事、運動、寝る前に補食し、睡眠をとる。2回入院し、インスリンとグルカゴンをつかった dual-hormone artificial pancreasと従来型のポンプ療法を比較した。
basal insulin and glucagon miniboluses は血糖値データとアルゴリズムに従って行った。
インスリンとグルカゴンそれぞれ注入ポンプを使う。血糖モニターは1台(single sensor) で、毛細血管血でキャリブレーションを行った。
 
dual-hormone artificial pancreas vs. Control
Target range                70.7% vs. 57.3%
血糖72mg/dl未満          0% vs. 10.2%
血糖59 mg/dl 未満   0% vs. 2.8%
コントロールでは8人(53%) が、少なくとも1回、血糖48mg/dl 未満となったのに対して、dual-hormone artificial pancreasでは、1人(7%) のみだった。
 
二つの治療で平均血糖は同じ、平均血糖からの変動はコントロールの方が50%高い。
 
グルカゴンは間欠的な minibolus で (0.014 mg/bolus)、低血糖を治療するのではなく予防する。
インスリン注入を40分中止しても低血糖が予防できない場合にグルカゴンを注入、平均3.5時間に1回のminibolus が行われた。
グルカゴン注入時、血糖値88mg/dl、14.4 mg/dl/hr で下降していたが、注入20分後には血糖値95 mg/dl、27 mg/dl/hr で上昇となった。
 
溶解液中のグルカゴンは室温で不安定であり、より安定したグルカゴン溶液を開発していく必要性がある。
 


 
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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