2型糖尿病としてフォロー中に1型糖尿病を発症した症例(講演会のメモ)

セミナーで、地方会の症例を Discussion し、2型糖尿病の治療中に1型糖尿病を発症した2症例(劇症1型糖尿病と自己免疫性1型糖尿病)が提示された。
 
自己免疫1型糖尿病の症例は、過去にGAD抗体、IA-2抗体ともカットオフ以下で2型糖尿病の診断となっていたが血糖コントロール悪化、GAD抗体 500 IU/ml 以上で自己免疫性1型糖尿病の診断となった。
 
この症例では膵島自己抗体がカットオフ値以下であっても測定感度を超えて存在しているので、緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM) とも考えられるというコメントが、地方会であったとのこと。
 
劇症1型糖尿病診断基準は2012年に改訂され、診断以前に耐糖能異常が認められている症例も、劇症1型糖尿病と診断できるような註釈が付いた。
「劇症 1 型糖尿病発症前に耐糖能異常が存在した場合は、必ずしもこの数字(発症時 HbA1c 8.7 % (NGSP 値) 未満)は該当しない」
 
まとめ
インスリン分泌が低下していく症例では、膵島関連自己抗体は継時的にチェックしてみることが必要。
2型糖尿病の診断でフォローしていても、劇症1型糖尿病を含めた1型糖尿病が発症することがある。
 
参考文献
1 型糖尿病調査研究委員会報告 ―劇症 1 型糖尿病の新しい診断基準(2012) 糖尿病55(10):815~820,2012

 

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Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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