インスリンデグルデックの注射間隔のフレキシビリティ(1型糖尿病での報告)

1型糖尿病で、夜の血糖が低く夜に時効型インスリンをうつことがためらわれる場合もあると思います。インスリンデグルデックであれば、次の朝まで注射をずらすことも可能なのだと思います。


1型糖尿病、最小8時間、最大40時間の間隔で、故意にデグルデックの注射時間を変え(IDeg Forced-Flex)、定時注射デグルデック(IDeg)、定時注射グラルギン(IGlar) との非劣性を検討した。
 
26週後のA1C低下
IDeg Forced-Flex (−0.40%)、IDeg (−0.41%)、 IGlar (−0.58%).  
IDeg Forced-Flex は、IDeg、IGlar に対して非劣勢が示された。
 
デグルデックは全例、注射時間を自由に決められるfree-flexible (Free-Flex)へ切り替えさらに26週観察。
 
IDeg Free-Flexは、IGlarに対してA1Cは同等、空腹時血糖値は低下した。
低血糖 (56 mg/dl 未満) は、26週、52週で同じ。
 
夜間低血糖
26週で、 IDeg Forced-Flexが少なく(vs IDeg (37%; P = .003) 、 IGlar (40%; P = .001))、52週で IDeg Free-Flex が、IGlar に比べて少ない (P = .026)。
 
感想
先日、トレシーバの説明会がありました。基本は1日1回定時に注射で、打ち忘れて遅れてうった場合、次の注射まで8時間以上あけるという基本注意事項です。
 
このスタディと同様にトレシーバの注射時間を隔日で朝と夜に変更した結果がパンフレットに示されていました。
寝る前にうった次の日は朝にうつ場合、注射間隔は、8時間から40時間となり、定時注射群に比べ、低血糖に差はなかったとのこと。
夜の血糖が低く、夜に時効型インスリンを打つことがためらわれる場合も、朝にのばしてよければ気が楽なのではと思います。
 
まだ使っていないのですが、何らかの事情でトレシーバの注射間隔を24時間以上あけることは可能というデータは示されていると思います。(この治験も1型糖尿病であり、1型糖尿病に使うことを想定して上記を書いています。)

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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