糖尿病学会熊本での講演と腸内細菌叢

糖尿病学会熊本の招待講演でIRS-1をはじめて報告したKahn先生 の講演を聴きました。
「マウスC57BL/6J (B6)は、129S6/Sv (129)に比べ高脂肪食負荷で体重が増えやすい。マウスの遺伝子を比較した結果、染色体14番、PKCδ 遺伝子部位に相違を認めた。PKCδは、IRS-1を介してインスリンシグナリングをnegativeに制御する。肝臓のPKCδの発現が、B6では129に比べ2倍になっているため、インスリン抵抗性の原因となっている。」という非常に面白い内容でした。1)

その後の実験で129マウスでもインスリン抵抗性マウスがいて、腸管の細菌叢の変化などが原因と考えているとのこと。非常に著名なmolecular biologist である Kahn先生が、腸内細菌叢に言及されたことが驚きでした。糖尿病の原因が多岐にわたることを象徴しているようでした。
 
そこで、腸内細菌叢(microbiota, microbiome) に興味をもち調べてみました。

 腸管細菌叢はエネルギーホメオスタシスと脂肪蓄積を制御している。無菌マウスでは体脂肪が40%少なく摂取カロリーが29%多い。非無菌化すると体脂肪が57% 増え、肝臓の中性脂肪が増加する。無菌マウスでは高脂肪、高炭水化物食でも太りにくい。2)

酪酸は大腸上皮の主要なエネルギーで、酪酸の増加はbeneficial である。ビフィズス菌 (bifidobacteria)と酪酸産生菌 (butyrate-producing species)の減少により、腸管上皮バリア機能低下が低下する。2つ以上の膵島関連自己抗体陽性の子供で腸管細菌叢をコントロールと比較した。ビフィズス菌と酪酸産生菌の低下は自己抗体陽性数と相関した。3)

1型糖尿病のモデルであるNODマウスでは、メスの方が糖尿病を発症しやすい。オスの腸管細菌叢をメスに移すと血中テストステロン上昇、 metabolomic changes、膵島炎と自己抗体産生が低下し、1型糖尿病の発症が抑制された。4)
 



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熊本で食べたものいろいろ
からしレンコン、ひともじのぐるぐる(ネギの一種だそうで茎にぐるぐるまいてあります。酢味噌でいただきます。)









DSC_0026_1.jpg  だご汁
 
 翌日、ホテルの朝食にでた、いきなり団子も美味しかった。
 









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 翌日です。天草大王(地鶏)の鳥すき 加熱してもやわらかくて美味しいです。












DSC_0046_1  鳥すき食べて出てきたところ。通町筋の電停から熊本城ブルーライトアップ
 
 キャッスルホテルからメルパルクまでは歩ける距離で、市電もあり便利でした。熊本の皆様、お世話になりました。











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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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