デグルデック週3回注射はグラルギン1日1回注射に比べ、血糖コントロールも及ばず、低血糖頻度も高い。

インスリン未使用の2型糖尿病で、デグルデック週3回注射(月、水、金曜日)は、A1C低下率でグラルギン1日1回に及ばず、低血糖の頻度も増加する。週3回うちでは、2日目、3日目の空腹時血糖値が徐々に増加する。
1日1回注射であれば、デグルデックはグラルギンに比べ夜間低血糖が少ないことが報告されている。
グラルギンに1日1回にくらべ、血糖コントロールが劣り、低血糖頻度も高いため、デグルデック週3回注射は推奨されない。(Lancet Diabetes and Endocrinology on line first)

まとめ
グラルギンは、1日1回(IGlar OD)、同じ時刻で注射する
デグルデックは、施設ごとに、午前注射(IDeg 3TWAM)か、午後注射 (IDeg 3TWPM)の群に分ける。
グラルギンは、1日10単位から、デグルデックは1回20単位から開始。
朝食前血糖値 70~90mg/dlを目指す
 
26週後のA1Cの低下は、 IDeg 3TW AM 0.9%、 IGlar OD 1·3%
                                    IDeg 3TW PM 1.1%、 IGlar OD 1·4% 
 
血糖値56mg/dl 未満、あるいは重症の低血糖の頻度は、IDeg 3TW AMでは IGlar ODと同等だが、 IDeg 3TW PMで高い。夜間低血糖の頻度はIDeg 3TW AMで高い。
 
計算上の1日インスリン量は、   IDeg 3TWAM 50単位、 IGlar OD 62単位
                                       IDeg 3TWPM   51単位、 IGlar OD  56単位
 
IDeg 週3回注射では、インスリンをうった後の2日目、3日目の空腹時血糖が徐々に増加しており、グラルギンに対して非劣性が示せない原因となった。
 
デグルデックの方が1日当たりのインスリン量は少ない。 IDeg 3TW PMで、低血糖が多く、デグルデックの1回開始量がグラルギンの2倍であり、新薬のため量の調整に注意したためかもしれない。よりアグレッシブなアルゴリズムにしていたら、低血糖頻度の違いがさらに顕著になったかもしれない。

1日1回注射であれば、デグルデックはグラルギンに比べ夜間低血糖が少ないことが報告されている。

グラルギンに1日1回にくらべ、血糖コントロールが劣り、低血糖頻度も高いため、デグルデック週3回注射は推奨されない。
 
感想
インスリンデグルデック(トレシーバ)は、2014年4月以降に長期処方が可能となる。広く使われ始める前に、結果がしめされてよかったのではと思います。きちんと1日1回うつことが、よい血糖コントロールにつながるということを示している。
 
Zinman B. et al. Lancet Diabetes & Endocrinology, Early Online Publication, 9 July 2013 Efficacy and safety of insulin degludec three times a week versus insulin glargine once a day in insulin-naive patients with type 2 diabetes: results of two phase 3, 26 week, randomised, open-label, treat-to-target, non-inferiority trials
 

関連記事

テーマ : 勉強日記
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
57位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
自然科学
10位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム