インスリン分泌に関連する代謝シグナル(2)β細胞で、Hexokinase-I, LDH、Monocarboxylate transporter (MCT)-1 の発現は低い。

<β細胞で、hexokinase-I, LDH、Monocarboxylate transporter (MCT)-1 の発現は低い。>
 
Lactate dehydrogenase (LDH) はピルビン酸と乳酸の反応を触媒する。
MCT-1は生体膜に存在する、ピルビン酸、乳酸など、Monocarbohydrate のトランスポーター
 
運動で筋肉から生じた乳酸、ピルビン酸がインスリン分泌を刺激して低血糖を生じないように、LDH 、MCT が抑制されている。
 
また、グルコースに対するKm値の低い hekisokinase-1 発現が低い。Km値の高い glucokinase (hexokinase IV) がグルコース応答性インスリン分泌に重要となっている。1)

<β細胞では、グリセロールリン酸シャトルのkey enzyme である mGPD の発現が増加している。>
グリセロールリン酸シャトルは、解糖系で産生されたNADHを酸化する。
Mitochondrial Glycerol Phosphate Dehydrogenase (mGPD)はグリセロールリン酸シャトルのkey enzyme で、β細胞ではmGPD が非常に多い(abundant)。



1. Prentki M, Matschinsky FM, Madiraju SR. Metabolic Signaling in Fuel-Induced Insulin Secretion.Cell Metab. 2013 Aug 6;18(2):162-85.

2. MacDonald MJ, Efendić S, Ostenson CG. Diabetes. 1996 Jul;45(7):886-90. Normalization by Insulin Treatment of Low Mitochondrial Glycerol Phosphate Dehydrogenase and Pyruvate Carboxylase in Pancreatic Islets of the GK Rat
GKラットでは、mGPD 活性が低下している。インスリン治療により血糖値を正常化するとmGPD活性も正常化する。
 
3.  MacDonald MJ. J Biol Chem 256:8287-8290, 1981 High content of mitochondria! glycerol 3-phosphate dehydrogenase in pancreatic islets and its inhibition by diazoxide. 

 
(2014_0821 改訂)

関連記事

テーマ : 勉強日記
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
129位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
自然科学
16位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム