乾癬治療薬 Alefaceptが、発症早期1型糖尿病でインスリン分泌低下抑制を示す。

乾癬の治療薬であるAlefacept が、発症100日以内の1型糖尿病で、52週後の内因性インスリン分泌の保持に効果を認めたという報告、Phase 2 studyです。(Lancet Diabetes and Endcrinology)

1型糖尿病の診断100日以内、12歳から35歳の73人で、Alefaceptあるいはプラセボを、12週間の休薬をはさんで、12週間2クール投与、52週後に食事負荷試験をおこなう。
 
食事負荷2時間までのAUC (プライマリーエンドポイント)は有意差がないが、セカンダリーエンドポイントである、食事負荷試験4時間までのAUCが、Alefacept で有意に高い。
Alefacept 群のインスリンの使用量は、ベースラインと同じ、一方プラセボでは増加した。
今後、18週、24週での評価も行う予定。
 
Alefacept は乾癬の治療薬、Memory CD4, CD8をターゲットとしている。
CD2は大部分のヒトT cell に発現しているが、とりわけ、effector memory T cell と central memory T cell に発現している。Alefacept は、CD2-CD58の相互作用を阻害することにより、memory Tellを減少させ、免疫的寛容をもたらす。
 
抗CD3抗体 (Teplizumab)、抗CD20抗体 (Rituximab) も発症早期の1型糖尿病でインスリン分泌低下抑制作用を示している。
 
1. Targeting of memory T cells with alefacept in new-onset type 1 diabetes (T1DAL study): 12 month results of a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 2 trial
 
2. Restoring immune balance in type 1 diabetes 
doi:10.1016/S2213-8587(13)70123-2
 
3. Herold KC, Gitelman SE, Ehlers MR, et al. Teplizumab (anti-CD3 mAb) treatment preserves C-peptide responses in patients with new-onset type 1 diabetes in a randomized controlled trial: Metabolic and immunologic features at baseline identify a subgroup of responders. Diabetes 201310.2337/db13-0345.
 
4. Herold KC, Pescovitz MD, McGee P, Krause-Steinrauf H, Spain LM, Bourcier K, Asare A, Liu Z, Lachin JM, Dosch HM; Type 1 Diabetes TrialNet Anti-CD20 Study Group.J Immunol. 2011 Aug 15;187(4):1998-2005.Increased T cell proliferative responses to islet antigens identify clinical responders to anti-CD20 monoclonal antibody (rituximab) therapy in type 1 diabetes.
 
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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